銭函中学校

 銭函中学校は、戦後の教育改革が行われた昭和22年(1947年)、多くの市立中学校と同時に新制中学校として誕生している。

 校舎は国道5号線にグラウンドが面し、札樽バイパスに校舎裏側が接している。そのため、札幌方面への行き帰り多くの市民の目に触れている。学校には行ったことはないが、存在と位置の確認ができる市民は多いはずだ。
 また、小樽市内12中学校の中で三校しかない省略愛称、銭中(ぜにちゅう)という名前で市民に親しまれている。残りの二校は長橋中学校(ながちゅう)、松ケ枝中学校(まっちゅう)である。

 忍路中学校をにんちゅう、桜町中学校をさくちゅうと地元の人は呼んでいるようであるのだが、市内全域への略称知名度という点で三校と記載させていただいた・・・。

 銭中は、札幌との境界線である星置川から張碓トンネルまでの8キロに及ぶ帯状の校区で、小樽市内では珍しく早くからバス通学が認められていた中学校だ。校区内には銭函小学校、桂岡小学校、張碓小学校があり、この三小学校卒業生が全入するということになっている。

 銭中は部活動も盛んで、バドミントン部は全道中学で団体優勝も遂げている。校区内に銭函市民センターというコミセンがあり、ここで桂岡在住の元市職員で、北大時代全道学生チャンピオンの経験がある高野幹男さんが、地元の小中学生を指導しているのも大きな理由となっているようだ。高野さんは、小樽バドミントン協会の理事長を努め小樽市体育功労者表彰も受けている方である。

 また、銭中には小樽市内に三校しかない吹奏楽部(ブラスバンド部)があり、毎年10月最終日曜日に銭函市民センターで開催される銭函文化団体協議会主催「銭函文化祭」に部活動を既に引退している三年生も含めて出演していただいている。この団体の会長を私が務めるようになった12年前から実施している、学社双方向の地域貢献活動とご理解いただきたい。

 銭函地区に住まわれている方々の日本舞踊、フラダンス、民謡、カラオケ等が踊られ演奏されたステージで、毎回銭中吹奏楽部は多くの老若男女銭函市民から拍手喝采を受けている。
 現校長の法本先生は私の高校の同級生で、銭函文化祭には銭中教頭時代から毎年のように出席いただき、校長に着任してからは銭函地区にある四校の小中学校を代表して、校区の教育現状を含めご挨拶いただいている。

(斎藤仁)


※本記事の内容は2019年12月時点の情報に基づいたものです。