昭和をそのまま残した街

ええっ!木の電柱!?

思わず写真を撮ってしまった。

 

私は小樽商科大学への入学を機に、この街に引っ越してきた。住み始めて間もないころ、私は小樽の街を散策することにはまっていた。大学が終わると一人で地獄坂をくだり、気の向くままに夕暮れの小樽の街を歩くのが日課になっていた。そんな時に見つけたのがこの木の電柱。思わずカメラを向けた。

小樽の街は歩いていて本当に面白い。平成生まれの私が言うのもおかしいが、“昭和”がそのまま残っているからである。昭和を知らない私が歩いてもなんだか懐かしく、そしてどこか新鮮だ。

私は小樽に越してくる前から、昭和の歌謡曲が好きだった。沢田研二、久保田早紀、渡辺真知子、岩崎宏美、素晴らしい歌手ばかりである。

小樽を歩く時には、沢田研二がよく合う。どこか寂しく切なげな雰囲気を持ったこの街と、ジュリーの歌が何ともマッチする(笑)この感覚は昭和を生きた私の母とも一致したので間違いないと思っている(笑)

そんな“平成生まれ、昭和好き”の私が勝手に認識する“昭和の雰囲気”を持ったこの街に、次第に魅せられていった。

 

小樽観光と言えばイメージされるのは、海、港、海鮮丼、運河、そのあたりだろうか。

中でも街並みでいえば石造りの歴史的建造物にフォーカスされがちだが、観光地を少し離れた住宅地の街並みもノスタルジックで面白い。

写真は花園と呼ばれる地域で、花園銀座商店街を途中で山側に折れ、スナックや居酒屋が立ち並ぶ飲み屋街を抜けたあたりにある。

急にタイムスリップしたような気持ちになれるような街並みが広がっているので、ぜひ歩いて見てほしい。

 

小樽ってどんな街?と聞かれたら私はこう答える。「札幌が失った“昭和”をそのまま残している街。」

大人の皆さん、小樽に懐かしのあの頃の雰囲気を味わいに来ませんか?

(平成太郎)


※本記事の内容は2018年1月時点の情報に基づいたものです。