健康応援社

kenko_oensha

 相生町にある石井印刷に遊びに行った時のことである。3階の社長室で石井伸和社長からこう言われた。
 「じんちゃん、菁園中学下の三角堂筋向いに、健康応援社ってあるの知っているかい?」
 「あっ・・・、まあ・・・、知ってるというか・・・、目撃はしていますよ。犬の散歩であの界隈よく行きますから。健康応援社という看板見て、何するところかなって思ってはいたんです・・・。」
 「実はあの会社なんだが・・・」
 と健康応援社と石井さんのつながりについて、興味深い話しを聞かせていただいた。

 石井さんが副代表を務める「小樽民家再生プロジェクト」という市民団体がある。読んで字の如く、小樽にある誰も住まなくなった古民家を、小樽で起業、移住したい人たちに紹介し、仲介の役割を果たすNPO法人である。

 この大きなお屋敷は、元々は質屋さんのお住まいだったようだが、お亡くなりになり遺族も小樽に住んでおらず、土地は他人名義だったので、更地にして地主に戻すところだったそうだ。そんな時、間に入っていた弁護士から石井さんに、こんな物件あるんだけれど・・・、何か活用できませんか、と連絡が入ったそうだ。

 たまたま小樽で起業したかった小林惠里子さんという札幌の方が、ここを大変気に入り解体する金額ほどで購入されたという。売られた方も買われた方も、どちらも得をしたウィンウィンの形に落ち着いたというわけだ。

 石井さんからの聞きかじりだが、合同会社健康応援社の代表社員、件の小林さんは、札幌で水泳のインストラクターをしていただけに、健康に運動してもらうということにかけては、当然プロで「いつまでも自分で歩ける足を確保する」をコンセプトに、市内各所で健康教室を開設している。そして多くの会員を獲得し、地域に根差した活動をしているというのである。

 古く住まわれなくなった家は、解体して更地にするというのが、一般的な流れであるのだが、小樽には魅力的な明治、大正、昭和初期を風雪と共に過ごしてきた古民家が平成4年(1992年)の調査で2000軒以上、平成24年(2012年)の再調査では半減だが、まだ1000軒以上あるというのだ。この健康応援社のような形で、古民家が生まれ変わって行く事に一市民として期待している。

(斎藤仁)