水天宮から眺める小樽港

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小樽市指定歴史的建造物でもある水天宮は、街の中心街の花園町からすぐ近くで、観光客で賑わう堺町本通りからは、山側の高台の上に建っています。

そして、その高台に建つ水天宮の境内から見渡すことのできる、小樽港の眺めがとてもよくてお気に入りです。

高台が港にとても近いので、特に眺めがいいんですよね。
小樽港を一望できて、この風景を見るためにここに訪れる方も、結構いるのではないでしょうか。

実は、ここは小樽市指定の重要眺望地点にもなっているようで、ガイドブックに載っていたりもするんですよね。

しかし、ここに来るには、花園町側の公園通りからだと急な石段があり、入船町側からだととても長い上り坂があり、そして、正面の海側には、これまた長く急な石段が続く「外人坂」を上ってこなければいけません。

そうです、ここから見る事のできる小樽港の眺めは、そうやって息を切らして急な坂を上ってきたからこそ見ることのできる風景なんですね。
そして、それは何とも小樽らしい眺めとも言えるかもしれません。

ここ水天宮は、桜の季節やお祭り、初詣の時には賑わうこともありますが、いつもの平日ともなれば、境内は人影もまばらで、一歩足を踏み入れるととても静かで厳かな時間が流れています。

ただ、同時にそこはとても落ち着くことのできる場所でもあるんです。

ぼ~っと港を眺めてのんびりするのもいいですよ。

そうそう、よくフェリーが停泊しているのですが、タイミングが合えば、大型の客船なんかも見ることができそうですね。

境内には石川啄木の歌碑が建っていたりもするのですが、観光スポットとして賑わうような場所ではないです。
けれど、ここからの眺めや歴史ある建物が、市民にとても愛されている、そんな場所のような気がします。

何を隠そう、今回のこの記事の原稿も、水天宮の境内にあるベンチに腰掛けて、時折小樽港や小樽の街並みを眺めながら書きました。

(小梅太郎)

写真:小梅太郎の「小樽日記」