祝津パノラマ展望台

syukutsu

 小樽に数ある展望台の中で夕陽の名所というと、ホテルノイシュロスと小樽水族館の間にある祝津パノラマ展望台があげられる。ちなみに、この名前が付いたのは2008年(平成20年)9月、祝津地域を活性化するために活動している「祝津たなげ会」の一般公募から名付けられたそうだ。まだそんなに経っていない・・・。

 展望台自体は、ここにある「江差追分歌碑」が1953年(昭和28年)建立とあるので、かなり昔からあったと思われるのだが・・・。

 私の思い出の中では、昭和41年(1966年)に開業したリフトが感慨深い。
 旧水族館の駐車場からノイシュロスの前身ホテル天望閣まで赤岩登山観光リフト(夏季営業)約500mが設置され、多くの観光客がホテルやこの展望台を訪れていた。

 かくいう私も生まれて初めてのリフト乗車は、スキー場ではなくこのリフトの往復であった。それは昭和42-3年の頃で水族館が現在地ではなく、まだ下にあった時代のことである。

 さて、この祝津パノラマ展望台であるが、市外からお客さんが来ると、必ずここに連れてくるようにしている。

 小樽港から関西方面に向かう2万トン級の新日本海フェリー、近年小樽港に多く訪れる大型クルーズ客船、祝津ヨットハーバーから出航する北大、商大ヨット部の練習艇、今や10数社がしのぎを削る人気の青の洞窟ツアーボートなどの観光船を、高島岬の日和山灯台や鰊御殿、そして沖に浮かぶトド岩と一緒に眺める事ができるからだ。その中でも風の力のみで進む小さなヨットの群れをたくさん見る事ができるのはここだけだ。

 ここから赤岩側を眺めると、前述ホテルノイシュロスが崖の上に建っている・・・。冒頭にも書いたが、ここからの夕陽は絶景である!!!

 というか、ここから先、赤岩、山中、オタモイ・・・と蘭島まで続く市内各海岸の日本海に沈む夕陽は絶景であるのだ。この展望台がその絶景のスタート地点と言っても過言ではない。

 小樽市内には三角山の旭展望台、天狗山の山頂展望台、毛無山中腹にある毛無展望台と車で行ける眺望の名所はたくさんあり、それぞれに魅力があるのであるが、ここには格別の趣がある。

(斎藤仁)