野瀬栄進

nose_eishin

昨年12月、小樽市内のJAZZ Caféで「野瀬栄進Xmas special solo concert」が行われた。
野瀬さんはNYに活動拠点を置く小樽出身のJazzジャズピアニストだ。

4歳のとき、「ピアノを習いたい」と親に言い出したのが始まりで、小学生のとき、自らの意思で「小樽ジュニアフィル交響楽団」へ入団し、後のNY行きも「もっと上手くなりたい」という一念で決めたという。

約4年前、ミニコミ誌の編集に携わっていたとき、彼に誌上インタビューを行った。「毎年夏に行っていたオタモイ海岸でのキャンプが子どもの頃の原風景で、自然の中で過ごした楽しい想い出が自分の根っこだと思う。」と話していた。更に小樽の子どもたちへのメッセージでは「敷かれたレールの上ばかり歩んだり、周りの意見にとらわれすぎたりせず、自分の能力を信じてフィーリングや感性を大切にしてほしい」という言葉があった。それは彼の音の奥にあるものかもしれない。

4年経ち、久しぶりに生で聞いた彼のピアノ。
箍(たが)が外れたように、頭の中に詰まっている余計なものがすっ飛び、引き込まれていく。

演奏後の彼に話を聞こうと思っていたが、質問のセリフまですっ飛んでいた。なんとか一つだけ「4年前と変わったこと」を聞いてみた。「S&R Washington Awardでの受賞、札幌コンサートホールKitaraでのソロコンサート、札幌交響楽団とのコラボなどを行ってきて、徐々に周りがオリジナル曲の演奏を受け入れてくれるようになってきた」とさらりと話してくれた。主流のスタンダードではなくオリジナルが受け入れられるというのは、妙妙たること。今年11月にはワシントンD.C.にあるケネディーセンターでの演奏も決まっているそうだ。

世界で活躍するピアノプレイヤー野瀬さんは、小樽の子どもたちの夢となる。彼は小樽市内の幼稚園や保育園での演奏会も行っている。彼に続くワールドワイドなピアニストが小樽から生まれることも夢ではないかも。

(erico)