小樽市防災研修センター

 小樽市防災研修センターは、勝納川沿いの市内天神にある。奥沢本通りから、旧小樽市焼却場前の橋を渡り、クリーンサービス社、小樽浄化センター、北海道宏栄社を通り越すとこの施設が見えてくる。災害に強いまちづくりの拠点として平成3年(1991年)4月に開設されたという。

 この研修センターに、先日小樽南ロータリークラブの通常例会としてお邪魔してきた。クラブメンバー荒田商会会長の荒田一正氏が、小樽危険物安全協会の会長を務めている関係で実現した例会だった。

 建物はご覧のように、消防職員や消防団員の訓練を行う8階建の消防訓練棟と、市民が防火・防災に関する講演、訓練ができる2階建の研修棟がある。さらに3階建の補助訓練棟も写真の左側に写っている。

 私たち小樽南ロータリークラブのメンバーは、2階にある研修室で小樽市消防本部の担当課長である岩井俊憲氏から防火・防災に関する小樽市の現況等の講演を聞き、後半は15分程度のビデオ放映鑑賞を行った。

 余談だが、前述岩井課長は、おたる浅草橋オールディーズナイト等にも毎年出演いただく、トランペットの名手である事を付け加えておく。私も消防職員であることは知ってはいたのだが、まさかこの研修センターが勤務地であるとはつゆ知らず・・・。
 お互い顔を見合わせて、異口同音に「あら・・・」と驚きあい・・・。すかさず私は、「今日はよろしくお願い致します」と丁重に挨拶させていただいた。

 さて、ビデオ鑑賞後は、全員で屋外に出て、消火器の取り扱い訓練を行った。消火器を見たことのないメンバーは当然いないのであるが、使ったことのあるメンバーはほとんどいなく、プロパンガスで燃えている消火用の鉄製部材に向けて、白い消火剤の代わりに水を充填させた消火器で代わる代わる消火器による消火体験をさせていただいた。
 私も生まれて初めて消火器から噴霧させての消火体験をさせていただいたわけである。

 この施設は、同じ小樽市の公共施設とはいえ、図書館や市役所のように中心市街地に位置しているわけではないので、ご存じない市民は多いのではと思う。私も開設以来27年目で初めて足を踏み入れさせていただいた。

 近年多くなり、巨大化してきている台風、地震などの自然災害、そして身近な火事に備えるという意味でも、大いに活用しなければならない施設であると改めて感じた次第である。

(斎藤仁)