小樽の絶景

 小樽はとても坂が多い街だ。車で上るにしてもアクセルを思いっきり吹かさないと登れない坂も多々あり、徒歩で上るとなるとそれはもう重労働である。
 夏はTシャツの色が変わるほどの汗をかき、冬は凍り付いた地面に十分気を付けなければ思いっきりしりもちをついてしまう。
 むしろ小樽では転ばないほうがおかしく、転んでもまぁ仕方ないよね・・・。と言うスタンスでいるのがおススメだ。これで転んでもさほど恥ずかしいという気持ちは芽生えない・・だろう。

 と言うように坂道が多い街は暮らす上では大変だ。だが、坂道のない平地では味わうことのできないことを、小樽では味わうことができる。
 それは高台から望める絶景である。現に、小樽には多くの展望台があり、昼は広い海が望めて、夜は綺麗な夜景が見られるのである。その中でも、おススメなスポットをいくつか紹介したい。

 まずは、旭展望台を紹介しよう。
 小樽商科大学に行くときに通る地獄坂に入ってすぐに、右折できる道がある。そこのグネグネとまがった道を、ぐいぐい登っていくと開けた車も止められるスペースにでる。そこから町方向に行くと、旭展望台がありそこからは町と海が望める。
 そこはどちらかと言うと、景色の要素的には町が多く海は遠くに見えるといった感じであるため、夜景を見るのに適していると思う。
 この旭展望台は、かの有名な「最終兵器彼女」で出てくる主人公のお気に入りの場所である。また、駐車スペースから奥にいくと、小林多喜二の文学碑や、小田観螢の歌碑がある。そこには一緒に頭像があり、夜に行った私は少し怖い思いをした・・。

 次に紹介するのは、毛無山展望所。ここは、赤井川村、倶知安町につながる国道393号、通称メープル街道のドライブルート上にあるので、そちらへ行く場合はぱっと立ち寄れるところである。
 毛無山は標高548.2mあり、その山腹の標高約470mにある展望所であるため、より広大に景色が見られるところである。
 山の中にある展望所であるので紅葉の季節に見に行くと、色づいた木々がとてもきれいである。また、ここから増毛方面を見られることから、「毛無(けなし)から増毛(ましけ)を望める」ということで、頭髪が気になる人たちにとっては縁起の良い(?)場所と言われているそうだ。

 ここでは、2つの絶景スポットを紹介したが、有名な天狗山からの景色もそうであるように小樽にはまだまだ絶景スポットがある。一度小樽でいろんな絶景スポットを回ってみるのも良いのではないか。

(周)