蘭島

ranshima

小樽運河や、歴史的建造物、様々な美味しいグルメなど多くの魅力に溢れている小樽。そんな小樽に、海水浴場として歴史があるのをあなたはご存じだろうか?

小樽駅前から、国道5号線を車で20分ほど余市側に走るとその海水浴場がある。「蘭島海水浴場」である。JR函館本線の蘭島駅からも歩いて10分ほどの、立地的には悪くない場所である。夏には、多くの家族連れや学生で賑わうこの海水浴場は、100年以上の歴史を持っている道内屈指の海水浴場なのである。

蘭島海水浴場は、1903年(明治36年)の7月に開場して以来、多くの人々に親しまれ、道内で最も古いビーチと言われている。「北海道海水浴場開設発祥之地」という石碑もあり、かつては北海道内外の名士や、外国人たちがここに別荘を建てたそうだ。最も栄えたのは、大正から昭和初期にかけてであり、夏には臨時列車が出るほど繁盛していた。また、海水浴客によってセブンイレブン蘭島店は数年間、日本一の売り上げを記録し続けたこともあったという。

蘭島という語源は、アイヌ語の「ランシュマ」から付けられ、下り入る所という意味を持つ。蘭島海岸はニセコ積丹小樽海岸国定公園の一部であり、浅瀬で綺麗な海と美しい砂浜をもつ。特に、積丹半島に沈んでいく夕日が魅力的であり、一度は見てほしい。

砂浜でキャンプもすることができ、晴れた夜だと天の川もうっすらと見ることが出来る。山と海に挟まれているので、街の明かりなどが届かないため、星空観察にももってこいの場所なのである。
また、温水シャワー(有料)やトイレなど快適に過ごせる設備も充実し、道条例によって水上バイクなどと海水浴客との遊泳区域がしっかり分けられているので、快適かつ安全に海水浴を楽しめることも蘭島海水浴場の魅力の1つである。

写真は、積丹半島に沈んでいく夕日の写真であり、私の好きな瞬間である。ぜひ、蘭島海水浴場で、夏場のアウトドアとして家族や友達などと短い北海道の夏を満喫してみてはいかがだろうか。

(スノーマン)