カトリック富岡教会

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 1999年から始まった、小樽の冬の一大イベント「小樽雪あかりの路」では、小樽運河、旧手宮線のメイン会場に負けず劣らずの人気スポットが、カトリック富岡教会である。おたるくらしライターの方々も、ここに関するコラムを多数寄せている。

 ここは、藤幼稚園を併設していることもあり、私が小学生の頃は、ここは幼稚園の運動場だと思っていた。緑小は、ここと緑町のまや幼稚園の卒園生がほとんどで、どっちが上だとか、こっちが良いだとかと、うちにはこれがあるだとか、お互いの園自慢を級友がしていたのを思い出す。ちなみに私は、美唄出身だったので、その話しには加われず、黙ってそれを聞いていた・・・。

 ここは当時、富岡小学校(既に廃校)の校区で、更に商大通りから入らなければならなかったということもあり、教会界隈で遊ぶ事もなかった。また、遠くに見える尖塔アーチは、子供心にフランダースの犬にでも出てきそうな異国感満載で、近寄りがたい雰囲気があった。

 ここを初めて訪れたのは、昨夏のある日、早朝6時愛犬シーちゃんを車に乗せ、散歩を兼ねての写真撮影に行った時であった。その朝、商大通りに車を停め、教会入口門柱から参道(カトリックでは違う呼び名かな???)を歩き、花壇を手入れしている方に朝のあいさつをして、ゆっくりと教会前に近づいた。

 おもむろに顔を上げ、じっくりと教会正面を観察させていただいた。向かって左側、洞窟を模した台座の中に、聖母マリア像があった。これが有名なルルドの聖母と呼ばれるものか。さらに、教会のシンボルである十字架を掲げた赤い尖塔、色ガラスを使ったアーチ状の窓など、これは雪あかりイベントのほのかなろうそくの光に、ぴったりな雰囲気だなと再確認した。

 また、教会回りをぐるりと一周した時、はじめて教会と裏にある藤幼稚園の位置関係を、約半世紀の時を超え確認できた。築86年に及ぶ、荘厳で神聖な教会ということもあり、シーちゃんにはお座りしてもらい写真を撮った・・・!!!

(斎藤仁)