氷瀑の滝
春近い冬の氷瀑した滝への小樽の自然探検。
絶景、感動、自然の作り出す造形美。
今まで旅番組でしか出会えないような風景の中に自分がいた。
昨年、小樽の秘境と呼ばれる‟穴滝”へ行ってみたいという思いをかなえてくれた案内人のおかげで始まった探検シリーズ。
今回はその第1エピソードの集大成のような1日だった。目指すは‟雨乞の滝“
‟雨乞の滝”は今まであまり人が足を踏み入れたことのない地。
国土地理院の地形図を頼りに今回の案内人が冬と夏に1度ずつ到達していた地点。
そんな大それた場所に探検素人の私がまさか行けることになるとは。
‟雨乞の滝”は‟穴滝“への経路と同じ道筋にあり、途中の岐路から分かれる。
穴滝行きの本道はたまに向かう人がいるので、スノーシューの踏み跡や雪も固まっていたため途中まではブーツだけでも歩けたが、支流に入ってからは自然のまま、ありのままの雪、山、川、森だ。
雪深い場所もあり、一歩ずつシャベルで掘り進む場面も何か所かあった。
自分の一歩をこれほど大事に慎重に前に出したことはない。
氷瀑した‟雨乞の滝”を目の当たりにしたときの第一声の‟唸り”は、皆いつもの「おぉー」とは音量もトーンも違った。
そんな氷瀑の滝でのしばしのお戯れの後、せっかくここまで来たのだからと穴滝まで行ってみることになった。
そこから約1時間かけ、穴滝到着。
夏には見られない入り口付近の氷瀑カーテンのスケールにはただただ見惚れた。
夏は森林の藪で足を踏み入れることの困難な場所も、冬はスノーシューで進めると知ったこの冬。
森の奥深く、海沿いの切り立った崖っぷちに秘境が潜む町、小樽の魅力は計り知れない。
(erico)