歴史的建造物に囲まれる色内町の交差点
日銀通りと色内大通りとの交差点には、ぐるりと歴史的建造物が建っています。
この色内町の交差点周辺は、かつての商都小樽の繁栄を支えた地区で、近くの日本銀行旧小樽支店(現 金融資料館)と共に、このあたりが「北のウォール街」と呼ばれていたのは有名ですよね。
そして、この交差点の角には、かつて銀行だった歴史的建造物が3つ建っていて、歴史ある小樽を象徴するような堂々たる、そして趣きある景観になっているので、私も好きな場所なんです。
この交差点の角に建つ建物は、まず、日銀通りを下りていって、交差点の右角に建つのが、大正13年(1924年)建築の旧第一銀行小樽支店(現 (株)トップジェント・ファッション・コア)。
そこから交差点を反時計回りに、現在は小樽運河ターミナルとなっている、大正11年(1922年)建築のモダンな雰囲気を残す旧三菱銀行小樽支店。
そして、その向かいが大正12年(1923年)建築で、正面からの曲線が美しい、現在はホテルヴィブラントオタルの旧北海道拓殖銀行小樽支店です。
これら銀行だった3つの建物は、ほぼ同時期に建てられているんですから、当時の小樽の勢いは凄かったんですね。もちろん、3つとも小樽市指定歴史的建造物に指定されています。
ところで、交差点のもう一つの角に建っているのは、市民が「本局」と呼んでいる、お馴染みの小樽郵便局です。
建物正面が曲面になっていて、モダンで堂々とした建物ですが、現在の小樽郵便局の建物そのものはそれほど古いものではなく、歴史的建造物ではありません。
ただ、その姿は交差点に建つ他の歴史的な建物や、周辺の街並と調和した建物となっているということで、小樽市都市景観賞を受賞してるんですよね。そういった周辺の景観への配慮っていいですよね。
ということで、日銀通りと色内大通りとの交差点についてでしたが、ここに立ち止まってぐるりと眺めてみると、改めて歴史ある小樽らしい景観を眺めることができますね。
あっ、その際はくれぐれも通行の邪魔にならないようにしましょう。
(小梅太郎)