天狗山

tenguyama

 小樽のシンボル、天狗山に関するコラムがこのおたるくらしでも数多く掲載されている。満を持して、私も天狗山の想い出を書いてみる!!!

 夏に天狗山に登るルートはおおまかに3つあるとされている。自動車が通れる天狗山観光道路、オコバチ水源地手前から登る獣道のようなお地蔵さんコース、そして夏の間畑だった、馬の背のあぜ道を通り、ロングラインコースを登るコース、ここはお地蔵さんコースと途中で合流する。

 奥沢水源地同様、天狗山も小中学校の遠足コースとしてよく知られていた。小学校の時はお地蔵さんコースから登り、馬の背を下りてきた。中学校の時は、当時まだ舗装されていなかった観光道路を、延々と歩き続け、途中へびや北キツネに遭遇しながら登ったものだった。

 私が初めて天狗山に上がったのは、小5の冬。リフト自体は朝里ホワイトバレースキー場や夏の祝津で乗ったことがあったが、市営リフトはともかく、スカイウェイリフトの大支柱を通過する時の揺れの恐怖は、閉口ものだった。

 キロロやルスツ、札幌国際がまだ開設されていない当時は、市内外から、腕に覚えのある多くのスキーヤーが、天狗山には訪れていた。前述2つあったリフトは、相互乗り入れができなかったので、「今日はどっちのリフトにするべ」という風に、友達と相談しながら決めていた。更に小学生にとっては高額の回数券を2.3人で購入し、使い回しする方法を取っていた事を思い出す。

 まだファミリーコースも、ロープウェイも、山頂レストランもなく、新コース、旧コースはモーグルコースのようにギャップ(こぶ)だらけで、新コースから直接バンビコースに抜けることもできず、現在滑走禁止区域の通称「沢」か、馬の背を滑ってリフトまで下りてくるしかなかった。大変難易度の高い上級者向けのスキー場であった。しかし、そのおかげで、ある程度滑られるようにはなったと自負しているが、最近はとんとご無沙汰だ・・・。

 今の天狗山は、小樽の大切な観光資源の一つとして大いに活用されているのは、ご存じの通り。山頂から見る小樽市街地は北海道三大夜景の一つとして謳われ、私達の目を楽しませてくれているが、写真のような明るい眺望も日頃のストレス発散には効果絶大だ。

(斎藤仁)