小樽市役所は歴史的建造物

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市民の生活に何かと関わりのある小樽市役所。

市役所に観光気分で行く市民はいないでしょうし、だいたい用事があって行くのは急いでいる時の方が多いと思いますが、実は小樽市役所の本館は歴史のある建物なんですよね。

もちろん市役所といえば小樽市民には馴染みの深い場所ですが、まあ、普通は手続きなどで訪れることがほとんどなので、どちらかというとちょっと“面倒だなぁ〜”と思いつつ訪れることの方が多いですよね。

しかも、そのような主な手続きの窓口は、本館と渡り廊下でつながる山側の別館のほうなので、人によっては直接別館の出入り口を利用し、本館の正面玄関からは入らない方も多いかもしれません。

私も市役所には別館側から入り用事を済ますことが多く、本館には入らないので、建物について意識することはほとんどないんです(古いな〜とは思いますが…)。

ただ、市役所本館の建物は昭和8年 (1933年)の建築ということで、築80年を経過していて歴史も古く、小樽市指定歴史的建造物でもあるんですよね。

実際に、改めて本館の正面から建物を眺めてみると、正面上部には彫刻を施した6本の柱があって、その威厳のある堂々とした佇まいに、“こんな立派な建物だったんだ”、と感心してしまうくらいです。

さらに正面玄関から入ると、中央の階段の先に見えるステンドグラスをはじめ、館内の作りは何とも趣があり、雰囲気たっぷりの何だか時代を逆戻りしたような空間を今に残しています。

このような歴史のある建物が今も現役で活躍しているというのも、歴史的建造物の多い小樽ならではとも言えるのですが、実際は老朽化に伴う耐震性の問題や、雨漏りなどの現実的な問題も多々あるとのニュースをよく目にします。

建物の維持・管理の話となると、なかなか難しい事情が色々とありそうですが、一市民としては、単純にこの歴史ある建物を、なんとか市役所として利用しつつ、後世まで残してもらいたいと思ってしまいます。

(小梅太郎)