旧天神小学校

 天神小学校は、平成30年(2018年)3月末をもって84年の長き歴史に終止符を打ち閉校となった。同時に最上小、入船小、緑小も閉校となり小樽市内小学校の統廃合が一気に進んだ感がある。

 学問の神様天満宮が鎮座する地名が天神と聞く。全国に1万2千社あるといわれる天満宮のすべての地名が天神ではないにしても、小樽は天満宮界隈を天神と称している。

 ただ、天神小学校は天満宮界隈であるのだが、奥沢5丁目に位置し、これも小樽あるあるなのだが、校名と住所表記が一致していないのだ。小樽市内の小学校だと銭函小、張碓小、潮見台小、稲穂小、手宮中央小、旧緑小、旧色内小、旧手宮小など13小学校がそれに当たる。

 ちなみに住所と校名が一致しているのが、奥沢小、高島小、幸小、長橋小、旧入船小など現旧合わせて14校あり、現在の住所表記にない校名が山の手小、旧量徳小、旧豊倉小など5校あり、小樽市内の小学校は現旧合わせて32校ある。

 さて、潮陵高校の、むしろ旗で有名な春の体育祭マラソンコースが、この天神小学校を通っていた。一応、全員参加なので私も3年間走ったことになる。スタートの潮陵高校を出て、裏道の通称軍事道路から真栄に抜け、奥沢本通りと平行に走る山側の道路を天神小学校に向けて走っていく。ここまでのおおよそ2キロは比較的なだらかなので、みんなちゃんと走っている。

 天神小学校から、左折して赤井川道路を一気に駆け上がるのだが、元気のいいバスケット部、バドミントン部、野球部などはここからも緩めず走りきるのだが、私を含めたほとんどの生徒がここから歩き出すのだ。

 軍事道路を下りて学校に戻ってくる一周8キロのアップダウンの激しい難コースだったが、結果として半分以上は歩いていた記憶だ。その時にはじめてこの天神小学校の存在を目視している。

 天神小学校は昭和9年(1934年)に小樽市立天神尋常小学校として開校している。近隣の奥沢小学校が明治32年(1899年)に開校しているので、遅れること35年という事。戦前小樽市内最後の小学校として開校しているので、この頃に今の小樽がほぼできあがったのかなと読み取れる・・・、と思うのだが・・・。

(斎藤仁)


※本記事の内容は2020年5月時点の情報に基づいたものです。