塩谷丸山

 小樽の街中から見ることのできない塩谷丸山をはじめて見たのは、小学校の天狗山遠足の時だった。天狗山観光道路をアリの行列よろしく歩いていると、途中天狗山頂上付近で、この塩谷丸山を望むことができる。

 担任の先生が、あれが塩谷丸山だ、とみんなに教えてくれたのだ。天狗山より100m弱高い標高629m、回りに山が連なっていないので、威風堂々とした姿が子ども心に妙に記憶に残っている。

 車を運転するようになると、国道5号線オタモイから塩谷に下りる長いだらだら坂から、塩谷丸山を望む事ができるのがわかった。という事は、小学校低学年の時、蘭島や塩谷に海水浴に行った時、バスの中から見えていたはずなのだが、関心ないとはひどいもので、まったく記憶がないのだ。

 さて、この塩谷丸山、近年の日帰り登山ブームで、老若男女から大変人気があるとの事だ。私のFBお友だちも、この塩谷丸山を日帰り登山したという投稿が、多数みられる。

 塩谷駅から登山口までは、歩いて15分から20分くらい。実際の登山は2時間ちょっと、かなりゆっくりでも3時間で登頂できるとのことだ。下りはさすがに早く、1時間ちょっとということのようだ。

 このように文字にするのは、簡単なのだが、山道を2時間以上かけて歩くという事は、かなりの覚悟を持って行わなければならないと、付け加えておくとする。

 山頂からの眺望は、標高の割に山、海、空と最高で、秀峰羊蹄山も見られると教えてくれた。まあ、天気が良ければという付加価値も忘れずに。

 その教えてくれた友人は、ただ、丸山は熊出るからなぁ、と訳の分らないおまけまで教えてくれた。その友人は、熊よけの鈴を付けているとの事だった。まあ、北海道の山は多かれ少なかれ、ヒグマの生息域になっているので、それも仕方ないかと思い直したわけだ。

(斎藤仁)


※本記事の内容は2018年4月時点の情報に基づいたものです。