高雄ビル
高雄ビルは国道5号線沿い稲穂2丁目、浅草交差点にある8階建ての商業ビルである。国道を挟んだ向かい側には産業会館があり、現在では串鳥のビルと言った方がわかりやすいかもしれない。
建設当初、串鳥の入っている2階には、北海道労働金庫小樽支店が入居していて、富岡跨線橋から2階のバルコニー通路を通って、浅草歩道橋に抜ける事ができた。つまり、信号を渡らず、階段をほとんど上らず産業会館側に行けたということだ。この近道を通った事のある方も多いと思う。
また、地下には食堂街があり、ラーメン店、喫茶店など4店が入居していて、1階奥にも喫茶店が入っていた。3階が線路側の急坂を上がる駐車場、4階以上は事務所ビルとして歯科医院、損保会社、クレジット会社、警備会社の小樽支店・出張所、学習塾等が入居していた。
ろうきん小樽支店が高雄ビルから移転した後、しばらくしてバルコニー通路は閉鎖されてしまった。現在は産業会館側に行くには、歩道橋を下から上がるか、信号を2つ渡って行かなければならないのはご存じの通りだ。
もともとこの場所には山田石炭というガソリンスタンドがあったのだが、昭和40年代後半から50年代前半にかけて順次行われていた国道拡幅工事に伴い、ガソリンスタンドを廃業し高雄ビルに生まれ変わった。当時の山田石炭社長のお父さんの名前を取り高雄ビルと名付けたと、50年前にガソリンスタンドで働いていた友人が教えてくれた。
建設当初の山田石炭から、何代かオーナーは代わって行ったのだが、ビル名は高雄ビルを継承している。ちなみに高雄ビルの4階に私の斎藤ダンススクールを入居させていただいて、今年平成29年(2017年)で8年目となる。
現在は1階にサンクスから生まれ変わったファミリーマートがあり、2階に串鳥、3階はテナント駐車場、4階から8階までが商業ビルということであるが、半分以上が空きスペースとなっている・・・。
串鳥がご存じのように大繁盛の様相を呈しているので、地下も含め飲食店チェーンが入居すると、高雄ビル前は札通族(札幌に家を持ち小樽に通勤、通学している人たち)の通勤動線となっているので、一段と活気が出るのではなどと思っている。
(斎藤仁)