三川屋

 小樽駅から歩いて15分、一軒のお店がある。「三川屋」だ。そこは私が大学生活でもっとも訪れている場所と言っても過言ではない。なぜなら、小樽商大硬式野球部の行きつけの場所だからである。

 私は2013年の春、小樽商科大学に進学した。入学当初、私はどの部活やサークルに入るか特に決めてはいなかった。運動系の部活かサークルに入ろうとは思っていたが、今までやったことのないスポーツもいいなとも思っていた。しかし、入ったのは“硬式野球部”。やったことのないスポーツどころか、小中高と合わせて9年間やってきた野球部に入ってしまった。9年間もやっているとなかなか他の部活に入ろうと思えなかったのである。

 そして、そんな野球部の行きつけがここ「三川屋」なのである。野球のリーグ戦が終わった時の打ち上げや新入生歓迎会、卒業コンパなどどんな時も野球部で集まるとなったら三川屋に集うのである。

 私が初めて行ったのは、新入生歓迎会であった。三川屋には女将さんがいて、もう何年も商大野球部を見てきている。とても気前がよく、優しい人柄から野球部のお母さん的な存在だ。たとえ試合がどんな結果であっても、女将さんは、次は勝てると商大の野球部を心から応援してくれている。その期待に応えようと私たちは精一杯野球に取り組んでいる。現在、商大の野球部は2部リーグに属しているので、一日も早く1部リーグに上がり、そこで結果を残して、いい報告ができたらいいなと思っている。

 野球部の他にも利用している部活やサークルも多い。おそらくどの部活やサークルも女将さんの温かさに惹かれているのだと思う。

 三川屋の女将さんのように、優しくて温かい人が小樽にはたくさんいる。おそらくどこのお店を訪れても同じように温かく接してくれる人は多いだろう。ぜひ、そんな小樽のお店に一度足を運んでみてほしい。三川屋はもちろん、どのお店を訪問しても小樽の人の温かさというものを感じることができるはずだ。

(みっちー)

※本記事の内容は2016年2月時点の情報に基づいたものです。