商大グラウンド

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 小樽商科大学の校舎から遊歩道の山道をずっと7-800m上がって行くと、商大グラウンドがある。このグラウンドは、サッカー、ラグビー専用のものである。ちなみに野球用は校舎のすぐ上に専用の球場がある。

 この山の中の商大グラウンドは、緑小学校や松ケ枝中学校の遠足で何回も行っているので、大変馴染みがある。緑小の頃は、小学校から旭展望台を回り数キロ歩いてこのグラウンドに到着した。帰りも同じ道のりを歩いて帰り、近道になるのだがこの遊歩道を駆け下りて学校まで戻る事はなかった。

 ちなみに当時の遊歩道は、現在の様に人がちゃんとすれ違える道幅や、途中何か所かの木道階段もなく、獣道のような有様だった。基本的にすれ違う事はなかったのだが、上下どちらかの人が道を譲り、待たなければ通れない程度の道幅であった。

 松中では、中学校校舎から塩谷に抜ける通称伍助沢道路の、現在北照高校野球場がある峠の五叉路からこのグラウンドに向かった。どちらにしても当時は今のように簡易舗装もしていなかったので、砂利道の遠足だった。

 小学生の頃、最初に遠足目的地が商大グラウンドと聞いた時、てっきり商業高校と商大の中間にある商業高校の山上グラウンドがそこだと思っていた。

 「次の遠足は商大グラウンドだ。みんな商大グラウンド知っているか?」
 「はい先生、商大通りの右側にある山を削ったグラウンドですね!!!」
 「それはな、商業高校のグラウンドだ。商大グラウンドは商大校舎の後ろの山のずっと上にあるんだ。商大通りからは見えないんだ・・・」

 まさか商大校舎のはるか山の上に大きなグラウンドがあるなど、露ほども思わなかったものである。まあなんとも山坂の街小樽らしいグラウンドではある。

 昭和50年代中頃には、用具庫ができ、水道設備やトイレ、更衣室も完備されるようになった。私たちが遠足で訪れていた頃はただ広いグラウンドがあるのみで、フェンスもトイレも、写真に写るサッカー、ラグビーのゴールもなかった頃である。

(斎藤仁)