もつのにこみ
小樽の花園の一角に「華舟」という中華料理屋さんがある。華舟と書いて「かしゅう」と読む。私が大学1年生の時に先輩に連れてきてもらって以来、何かあるごとに食べに行く大好きなお店である。
見た目は特に変わったところのない中華料理屋なのだが、出てくる料理の量とおいしさが半端じゃないのである。から揚げはゲンコツみたいなのが山盛りになって出てくるし、チャーハンは2人前で大皿一杯食べられる。ばっちりお腹を空かせて行ったはずが、食べ終わる頃には満腹で無口になっているのが毎回のお決まりなのである。
何を頼んでもおいしいが、華舟の名物料理といったら「モツ煮」だ。私が勝手にそう思っているだけだけれど。
大根、人参、玉ねぎ、ゴボウ、こんにゃく、豆腐などと一緒にモツを煮込んだものである。これがとにかくおいしい。寒い外から入ってきた後なんかは最高である。
このモツ煮も期待を裏切らずかなりの量で出てくる。2人前を頼むと頭に被れそうなどんぶりがなみなみやってくる。ばんざいである(写真は1人前分。それでもこのボリューム!)。それでもみんなで空にしてしまうのだからやはりすごい。
それに、華舟のお店の方はとても優しい。大人数で行っても受け入れてくれるし、たまにおまけをつけてくれたりもする。
華舟の魅力はその雰囲気だとも思う。観光地の中心部のお店みたいに緊張しなくていいし、ずっとしゃべっていられるのだ。いかにも地元の人のたまり場、学生の定番といった感じなのである。居心地が良すぎて毎週通いたいくらいである。だれでもふらーっと入れてゆっくりお腹いっぱい食べられる。
残りの学生生活でも通い続けたいと思っているし、卒業後に大学の仲間と会うときにも来れたらいいなと思っている。こうしたずっと来たいお店に出会えたことはきっと幸運なことなのだろう。せかせかしたところのあまりない小樽でゆったりとした学生生活を送るのもいいものだと思うこのごろである。
(もっぴ)