小樽潮陵高校
小樽潮陵高校は、明治35年(1902年)開校の旧制庁立小樽中学校を前身とする、小樽、後志地区の名門進学校である。北海道内でも、函館中(現函館中部高校)、札幌一中(現札幌南高校)に次ぐ三番目の歴史を誇っている。
私はここの72期卒業生である。桜陽高校などは戦後の新制高校になってから、新たに卒業期を数えているのだが、潮陵高校は戦後の旧制中学から新制高校への転換期も含めて、樽中(そんちゅう)時代からの卒業期で数えている。
私が通った校舎は、現校舎の一代前で木造モルタル2階建、現在の野球グラウンドの所に建っていた。裏にある北の誉所有の洋館、歴史的建造物の和光荘とも道路で繋がっていて、最上町に住んでいた1年次は、和光荘の前を通って正門を通らずに、生徒玄関に行っていた。
写真に写る現在の校舎は、昭和55年(1980年)に完成している。ここは私が卒業してから建っているので、何度か校舎内におじゃましているのであるが、残念ながら今一つ愛着は湧いてこない・・・。
私は在学中、柔道部と応援団に所属していた。応援団は生徒会の外局扱いで、桜ヶ丘球場での野球部の応援と、体育館に全校生徒に集まっていただいての・・・、優しく・・・明るく・・・、楽しく・・・校歌、応援歌、祝勝歌の応援・歌唱指導が主な活動であった・・・。
私たちの前後くらいまでが、このなんとも非合理的な???歌唱指導や応援指導を受けていた世代であった。近年高校野球の応援はどこの学校もベンチ外の野球部員が中心に行われているので、暑苦しい学ランを着た応援団の姿はとんと見なくなったようだ。
数年前、同期の佐藤ただひろ前道議同窓会副会長から、在校生有志が体育祭で、全校生徒の前で昔の応援団のようにエールを切りたいから、指導願えないかという依頼が来たことがあった。
大先輩で応援団長経験者であった、旗イトウの故伊藤一郎さんと共に潮陵記念館2階講堂で、昭和52年(1977年)秋に音楽部(合唱)が、学校関連6歌曲(校歌、祝勝歌、第一~第三応援歌、漢の高祖)を吹き込んだ「あゝ潮陵に」(以降卒業生に記念品として渡された)というレコード音源に合わせて、校歌、第一応援歌、祝勝歌を応援団の演舞と掛け声を微かな記憶をもとに、指導させていただいた。一気に過去の悪ガキ潮陵生に戻ったようで・・・なんとも恥ずかしかったのだが、大変楽しませていただいた!!!
(斎藤仁)