きりん
小樽港にはキリンが一頭いる・・・???
正確には一台の「きりん」がある・・・であるのだが・・・!!!
超大型起重機だから一基と数えるのだろうか???
海上コンテナ貨物を積み下ろしするガントリークレーンのことを、その形状から通称「きりん」と呼ぶ。写真をご覧のように確かにキリンに見える。
横浜や神戸のような日本を代表する国際貿易港では、この「きりん」がずらりと何十台も並んで、ひっきりなしにコンテナ船からの積み下ろし作業を行っている。
最近、NHKテレビ番組「プロフェッショナル~仕事の流儀~」の深夜再放送で、横浜港での、ガントリークレーンオペレータの仕事を特集しているのを偶然観た。
「きりん」の背の部分にあるオペ室で40tにも及ぶコンテナを、50mほどの高さから手際よく操作する様は、正にプロフェッショナルそのものであった。地上では感じない風を計算しながら、微妙に揺れながら海に浮かんでいるコンテナ船からの積み下ろしの様は、危険と隣り合わせの作業であることを、改めて感じさせていただいた。
なんと、その「きりん」が小樽にもあるではないか!!!
小樽港に於いては、港町ふ頭(旧第一ふ頭と港町岸壁を造成して造られた)コンテナヤードに主に中国向けとして設置されているようである。
前述の横浜、神戸など大きな港でも頭を上げた「きりん」の姿は大変に目立つものである。小樽に於いての「きりん」も、水天宮、旭展望台、天狗山山頂からも良く見えて、さらに夜などライトアップされて、大きな展望タワーや構造物のない小樽港にとって新たなシンボルのようにも見える・・・。
小樽港が太平洋側の「きりん」3基を備える苫小牧港のように、多くの貨物船が往来する姿を、想像することは残念ながらできないが、ここには北前船以降150年以上に渡って働く人たちが数多くいることを、再確認させていただいた。
(斎藤仁)