3つの坂が交わるところ〜赤坂からの眺め

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小樽病院前の通りを南小樽駅を過ぎて海側に真っすぐ進むと、道路は3つの坂道に分かれています。

坂道にはそれぞれ名前がついていて、左側が観光客で賑わうメルヘン交差点へと下りていく「三本木急坂」、右側が臨港線へと下りていく「山ノ上の坂」と呼ばれています。

そして正面はというと、車は進入できないようになっているのですが、舗装されたとりわけ急な坂道が続いていて、この坂道は「赤坂」と呼ばれています。

この赤坂は臨港線へと下りていく抜け道として利用されているようで、急な坂道を上り下りしている方をよく見かけます。徒歩で臨港線沿いのお店に行くのに近道になるんですね。

そして、私が気に入っているのが、この赤坂の上からの眺めなんです。

坂の街・小樽は、市内の様々な場所から海を望むことができますが、この赤坂の上に立つと、正面に小樽港を眺めることができるんです。

その眺めは、港が一部見えるだけで、広く見渡すといったものではないのですが、目の前を下っていく赤坂の急な坂道のその先に、ちょうど赤と白の灯台を見ることができるんですよね。

小樽に住んでいれば、なんてことのない風景かもしれませんが、こういう港の風景が歩いていてふと目の前に広がるのは、小樽ならではですよね。

小樽を歩いていてこういう場所を見つけると、ちょっと得した気分で、しばしその風景を眺めてしまいます。

ところで、この赤坂についてですが、そもそもこの坂にそのような名前がついていたというのは以前は知らなかったのですが、小樽市のHP内に説明があって、名前の由来は、近辺の土の色が赤かったことと、至って単純のようです。

その説明によると、昔はこの赤坂のすぐ下は海岸だったそうで、現在、臨港線のある場所は、昭和6年頃に埋め立てによって出来た土地だそうですよ。

そうなると、坂の上から見える風景も、その当時と今とではだいぶ違ったかもしれませんが、この赤坂は昔も今も変わらずにあるのですね。

(参考:小樽市HP内 広報おたる連載「おたる坂まち散歩」「第25話 赤坂〈前編〉」より)

写真:小梅太郎の「小樽日記」

(小梅太郎)