龍宮神社

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龍宮神社は、住吉神社、水天宮と合わせて、小樽三大神社の一つに数えられている。小学校の頃、「小樽のあゆみ」という社会科の副読本があった。小樽の歴史、地理、文化に関し記載されたものであったが、そこには、神社は、前述三大神社しか記載されておらず、中学に上がるまで、小樽には3つしか神社が無いと思っていた。

小樽駅より、札幌側に住む子どもにとって、小樽駅より余市側には、なかなか行く機会がなく、龍宮神社の存在は、子供の頃よりわかってはいたが、国道沿いの鳥居は別として、本殿を初めて拝見したのは、大人になって大分経っていた・・・。ようは、最近の事なのだ。

この龍宮神社を一躍有名にしたのが、2008年開催榎本武揚百年祭という、没後一世紀をお祝いしたイベントであった。この龍宮神社は、明治2年(1869年)件の榎本武揚が、先祖の桓武天皇を祀ったのが最初だというのだ。

歴史的にみると、官軍と江戸幕府軍最後の戦い五稜郭箱館戦争。その総大将が、榎本武揚だった事は、義務教育の教科書にも記載されている。

明治時代に大人気の戦争錦絵、戦後に作られた映画、近年のドラマにも、彼は、明治の元勲として頻繁に登場し、主要な役どころを占めている。

そんな歴史上のスーパー有名人が、龍宮神社ゆかりの人物なのだ。
ちなみに、都通りの中央通りを挟んだ向かい側、梁川(やながわ)通りが、榎本の雅号梁川(りょうせん)から来ていると言われている。

この榎本武揚と第4代北海道庁長官北垣国道が、明治新政府開拓使より、小樽の稲穂、色内の国有地20万坪を20円で払下げていただき、小樽開発に着手したのは、周知の事である。

実は、写真には写っていないが、左側に榎本像が近年建立されている。そのせいではないと思うが、シーちゃん、少々緊張気味・・・。

(斎藤仁)