初代

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道道臨港線沿い、札幌方面から南小樽駅に上がるのほほん坂入口に、小樽のラーメン名店初代(しょだい)がある。今年2014年開店20周年を迎えた。

店主の太田勝敏氏は、私の小樽JC後輩にあたる。今夏に続き、来春も甲子園に出場する東海第四高校野球部出身の、体育会系ラーメン職人だ。

ここは、TVチャンピオン等テレビ番組にも数多く登場する、今や小樽のみならず、北海道、日本を代表するラーメン店のひとつに数えられている。

初代という名前は、店は一代限りで幕を閉じるという意味ですと教えてくれたが。さらに、営業時間も昼食に合わせた午後3時までと、古いラーメン業界に新風を巻き起こす、頑固者太田氏らしい考え方だ。

開店当初、BGMにいかにも怪しげな音楽を流していたことがある。それゆえ、かの有名宗教団体の拠点かと疑われ、パトカーが近くで見張っていたこともあった。

私自身、初代を最初に知ったのは、あそこはオ○ムの拠点らしいという都市伝説からだった。店名も「しょだい」なのか人名に由来するイメージの「はつよ」なのかもわからなかった頃である。

現在、活況の日本のラーメンは、発祥国中国を凌ぐ勢いで、カレーライスと共に国民食になり、ラーメンといえば国際的にも日本のものが一番となっている。アメリカ、ヨーロッパの国々にも多くのラーメン店が開店しているのはテレビのバラエティー番組等でご存じの通り。ただ、逆に、まがい物、ニセモノのラーメン店も多く存在するという。

北海道のラーメンといえば、札幌を頂点に、塩の函館、醤油の旭川が有名で、小樽ラーメンという呼び名はない。そんな中、本物を今なお追求する、太田氏には、感服しきりだ。
どこにも負けない、万人に美味しいと言っていただける、ラーメンを極めていただきたい。
そうすると、負けじと他店のレベルも上がり、ご当地ラーメン小樽が誕生するからだ。

(斎藤仁)