線路の上を歩くという体験
線路はつづくよ、どこまでも・・・
みなさんは線路を歩いたことはありますか?
踏切を渡ったことは何度もあるかもしれません。
では、線路に立ち止って、まわりの風景を見たことはありますか?
そういう経験のある人は多くないような気がします。
誰にも怒られずに、自由に線路を歩くことができるのです、そう、小樽なら!
小樽駅を運河方面に少し歩いたところに
札幌と小樽の手宮を結んだ北海道最初の鉄道の跡地があります。
それが旧手宮線です。現在は線路の横に遊歩道があり
整備された部分をあります。
ここでなら自由に線路を歩くことができます。
私も小樽で暮らすまで線路を歩いたことはありませんでした。
ですから初めて歩いた時は、怒られるはずもないのに
悪いことをしているような気持になったことを今でもよく覚えています。
遊歩道で犬の散歩をしている人を見かけました。
なんて贅沢なんでしょう。
私もここで散歩をしたかったなぁ、
なんて実家にいる愛犬のことを想います。
冬になると雪が積もって線路が見えなくなります。
それなら旧手宮線を楽しめないじゃないか、
なんて思わないでください。
毎年2月に「小樽雪あかりの路」というイベントが
旧手宮線と小樽運河で開催されます。
雪像や氷でできたキャンドルがズラリと並ぶのです。
それはそれはロマンチックで幻想的な世界観です。
これは、雪が積もって線路を歩けないときの
旧手宮線の楽しみ方でした。
さて、線路を歩いたとき、
みなさんは何を思うのでしょうか?
懐かしいと感じる人もいるかと思います。
私の場合、
何十年も前にはここに多くの人がいて、この線路を使って、
いろんなところに物を輸送して経済が発展していったんだ、
と確かな形跡を感じつつ、
現在とはまるっきり違う風景に時代の流れを感じます。
感じ方は人それぞれです。
ぜひ小樽に来た際には、
手宮線跡地で日常では味わうことのできない体験をして、
なにかを感じ取ってほしいなと思います。
(彩)