花園スポーツセンター
読者のみなさんで、花園スポーツセンターという、いかにも大きな体育館を想像する名前を、ご存じの方はいるだろか?
潮ねりこみのスタート地点として有名な、花園グリーンロードを昔、こう呼んでいた。
昭和40年代、国道を走る本線にもこの名前のバス停があった。
私は、バスの中でこの名前を聞くたび、大きな体育館をキョロキョロと探したものだった。元本社前、元育成院下など、いかにも過去、その建物がその場所にあったことがわかるバス停ならわかるが、このバス停は、花園スポーツセンター前だった。
スポーツセンターと言えば、その頃、札幌中島公園の中島スポーツセンターが有名で、プロアマ問わず、各種目、イベントに利用されていた。
私は、父親にこう聞いた。
「ここにスポーツセンターないよ?」
「ここには、昔、バレーボールコートやテニスコートがあったんだよ。だからここを、スポーツセンターと呼んでいるんだよ。」
「へえー、そうなんだ。でも、いまは公園だね。」
小樽体育協会80周年記念誌によると、昭和20年代前半には、花園小学校下の空き地にバレーコート2面があったという記述があるので、20年くらいは、スポーツセンターというか、野外コート機能はあったようだ。
私の記憶のある40年代以降は、小樽三大祭(水天宮、龍宮、住吉)の露店会場、小樽公園グラウンドで開催していた、小樽雪祭りの代替会場になったりしていた。
名称が、花園グリーンロードになってから久しいが、いまだここをスポーツセンターと呼ぶ人は多い。
(斎藤仁)
