秋の住吉神社の森

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お祭りや初詣などで、昔から小樽市民にはお馴染みの住吉神社ですが、普段は特に用事がなければ、神社に出かける方は少ないかもしれません。

ただ、ここ住吉神社は、国道5号線に面する大きな鳥居を過ぎて境内に入ると、真っすぐ続く参道の両脇には木々が生い茂り、静かで厳かな雰囲気が漂うその様子はまさに鎮守の森といった趣で、境内をゆっくり歩いてみると、とても落ち着いた時間を過ごすことができるんですよね。

ちなみに、ここ住吉神社の森は、小樽市より保全樹林に指定されているんです。小樽市では、市内のいくつかの樹木を保存樹木や保全樹林などとして指定しているんですよね。

小樽市民にとっては、ここに住吉神社があって、境内にはこの住吉神社の森があるというのは、ごく当たり前の光景なんですが、街中にこのような森があるのは、なかなか貴重なことなのかもしれませんね。

ところで、秋の紅葉の時期のここ住吉神社はというと、国道5号線側から見た感じでは、境内にはそれほど紅葉の様子が目につかないのですが、実は、参道に入っていき、途中の社務所から奥の参道脇の木々が紅葉で綺麗に色づくんです。

昭和9年(1934年)建築で、木造の社務所としては道内で最大規模という住吉神社社務所は、小樽市指定歴史的建造物でもあるのですが、歴史あるこの建物は、周囲の紅葉した木々の眺めと相まって、とてもいい雰囲気です。

さらにその上の、手水舎のところには、参道の両側に大きなイチョウの木が立っていて、これが紅葉の時期に見事に黄色く色づくんですよね。

このイチョウの木はかなり大きいのですが、その紅葉(黄葉)の様子を、さらに階段を上った社殿前から見下ろすように眺めると、これまたなかなか素敵な眺めなんです。

紅葉の時期、ちょっと時間のある時に鳥居をくぐって、のんびりと住吉神社の参道を散歩してみるのはいかがでしょうか。なかなか素敵な風景がそこにありますよ。

写真:小梅太郎の「小樽日記」

(小梅太郎)