ワタキューセイモア北海道支店
今年令和元年(2019年)11月、新光5丁目にあるワタキューセイモア北海道支店の工場見学に行ってきた。
現在の8代目北海道支社長山田正さんが、私と同じ小樽南ロータリークラブの会員ということもあり、クラブの企業訪問例会として実現した工場見学会だった。
ワタキューセイモアは、明治5年(1872年)創業村田製綿所の屋号「綿九」に由来するという。綿屋の久兵衛さんの略だと教えてくれた。ちなみに本社は京都市にあり、グループ会社も含めると6万人が働く大企業である。
会議室での広報担当から北海道工場について映像を見ながらの事業内容の説明が行われた。病院、ホテルのリネンサプライ事業では、北海道内の70%以上を占めているそうだ。
以前、初代北海道支店長で本社相談役でもある鳥井健次さんが、昭和37年(1962年)京都から単身北海道に乗り込み、リヤカーを引きながら販路拡大させたとご本人から伺ったことがあった。その鳥井さんもいまだクラブに在籍されておられるので、ご一緒に工場概要の説明を聞かれていた。
北海道内に10工場あり、一日143トンのリネンクリーニングを行っている。この小樽工場が札幌圏を抱えている関係で最大一日40トン、北海道全体の約3割のクリーニングをまかなっているとの説明があった。
写真の建物は3階建なのだが、小樽市消防署本部の指導で4階建と表示しているそうだ。3階建表示だと、火事の時、ハシゴ車の出動がないからとの理由からだそうだ。
病院など医療関係とホテル、旅館関係は扱われる法律がそれぞれ違うので、同じシーツでも別々の機械で洗わなければならないという。医療関係の階、ホテル関係の階という仕様になっている。
見たこともない大きなドラム式洗濯機はドイツ製で1億円もすると言っていた。それに見合う大きな乾燥機、プレス機、梱包機。各所で自動化されているのだが、多くの職員が塵一つ落ちていない清潔な工場で働いていた。
この機会にリネンの意味を山田支社長に教えてもらった。元々は、麻の繊維で織られた布の事をリネンというそうなのだが、ホテルや病院で使う布製品全般をリネンと総称しているという。それを定期的に回収・殺菌・洗濯し、サプライ(供給) を繰り返す仕事が、リネンサプライ事業という事だ。
工場の隣接地に、工場敷地並みの職員駐車場が有り多くの乗用車が停まっていた。その一角にクラブメンバー50台分の駐車スペースを確保いただいた。小樽の雇用確保にも十二分に貢献いただいていると、改めて感じさせていただいた。
(斎藤仁)
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※本記事の内容は2019年12月時点の情報に基づいたものです。
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