忍路水車プラザ

 忍路水車プラザは、フルーツ街道沿い、忍路環状列石より少し蘭島寄りのところに、大きく「農産物直売所」の縦看板、そしてその奥に「水・車・プ・ラ・ザ」と書かれた看板があるので、ご存じの方も多いのではないかと思う。

 ここを運営しているのが「忍路水車の会」。忍路地区の農業従事者が集まり、週末ここで直売所を開いている。この名称は、ここの裏を流れる蘭島川に、その昔水車があったことに由来しているのだと、木露忍路水車の会会長が教えてくれた。

 ただ、この写真で小さく見える水車は、小樽職人の会畑澤孝一会員作成の、本物の水車ではあるのだが、動かしてはいないそうだ。いわゆるここのシンボルだ・・・。

 忍路・蘭島地区が、前述忍路環状列石はじめ、古代遺跡群の宝庫だということは意外と知られていない。小樽のガイドブックにも掲載されているのだが、どちらかというと隅の方にほんの少し触れられている程度というのが現状だ。

 この忍路水車の会、遺跡と農業の共存をまちづくりビジョンとして捉え、昨今、「過去の人の生活より、現在生きる者の生活・・・」と考えることが多い中、遺跡のあるところは避けて、無い土地での農業振興を図っている。

 さて、忍路水車プラザでは、近年毎年9月の最終週の日曜日に「新そばまつり」、翌週の10月第1週目の日曜日に「秋の大収穫祭」を午前9時から午後5時まで開催している。

 同じような内容のお祭りであるのだが、前者が手打ちそばの会である「小樽手打ち蕎麦群来の会」主催、後者が「忍路水車の会」主催ということだ。私は、群来の会事務局長である、幸町の林電気工業社長からの依頼で、4年前から音響、バンド手配のお手伝いをさせていただいている。

 両イベント共に、忍路産の蕎麦を「群来の会」が手打ちし、同じく忍路産野菜のてんぷらで食する、天ざる蕎麦を食べるのに午前中から長蛇の列ができるのだ。都会の看板店よろしく、何十分も待たなければならない状態が続く。

 私たちスタッフが、それのご相伴に預かれるのは、午後の2時頃、その頃になると少し落ち着くが、野菜の直売所は売り切れ続出の時間前閉店状態である・・・。

(斎藤仁)