図書館
小樽市立図書館は今年(2016年)創立100周年を迎えた。大正5年(1916年)8月に市町村立図書館としては、オホーツクの枝幸町立図書館についで道内2番目として開設されている。先代の木造2階建ての図書館が完成したのが、大正12年(1923年)11月。それまでは市役所の一室を借りての開設だった。厳密にいうと図書室ということなのでしょうが・・・。
私が図書館に初めて入ったのは、小学5年生の頃である。同級生が図書館には少年マガジン、少年ジャンプなど週刊、月刊の漫画本があり、勝手に読む事ができるという、なんともうれしい情報を教えてくれたのがきっかけだった。
当時、最上町から緑小学校新築仮校舎(旧富岡小学校)まで通っていた私の、帰り道ルートに図書館前もあり、その情報を得てからは、同級生と何度も図書館を訪れ、読書(漫画)に興じていた。
旧館の記憶は、玄関受付で楕円のプラスチック製番号札を受け取り、帰りに返す。玄関は一段高くなっていた記憶はあるが、土足のままだったか、靴を脱いだかは思い出せない・・・。
高校生になると2階にあった自習室で、仲間と共に勉強したこともあった・・・。まったく勉強に関する集中力がなかったので、すぐに仲間からは逸脱してしまったが、それでも何度が冬の灯油代節約で、ここで学習していたのを思い出す。
旧館は手狭と老朽化ということで、昭和58年(1983年)に現在の新館が完成している。一部では旧館保存の運動もあったのだが・・・。つい最近新築した新館も、もう既に築30年以上経っているとは驚きであると同時に、それを最近と感じてしまう自分にも驚いている・・・。
最近は、この「おたるくらし」のネタ探しに、2階の郷土資料閲覧コーナーにしばしば訪れている。製本された小樽所縁の書籍のみならず、雑誌、新聞地方版等で連載されたもののコピーつづり、個人でガリ印刷した冊子、町会、連盟、協会、学校の周年記念誌も大切に保存され、閲覧できるようになっている。
(斎藤仁)
#2016年11月執筆記事