勝納大橋

 勝納大橋は、勝納ふ頭と中央ふ頭をつなぐ昭和52年(1977年)に完成した小樽港に架かる橋である。東小樽の交差点から小樽市総合博物館運河館まで続く、国道5号線や臨港線のバイパスとなる小樽港線にある橋なので、かなりの交通量を勝納大橋は担っている。

 橋下をプレジャーボート等、第二期運河を運行する船舶が出入りする関係もあるのか、勝納ふ頭側に盛り土をして高くなっているので、橋桁自体が少々アーチ状に湾曲している。

 それにしても大橋とはなんとも大げさなネーミングである。石狩川や十勝川、さらに札幌の豊平川に架かる橋なら少しわかるのであるが・・・。

 ここの上流、臨港線に架かっている橋が勝納橋と言う。それよりも少し長いということで、勝納大橋となったかなと考えているが・・・、真相はいかに・・・。

 大きな河川が流れていない小樽市内で、○○大橋と名乗っているのは、勝納大橋建設当時はここだけであった。

 昭和61年(1986年)に朝里大橋の供用が開始され、小樽市内2基目の○○大橋が完成した。こちらは規模的にも、大橋であるのは間違いない。しかし、朝里大橋は朝里スカイループとか単にループ橋と呼ばれることの方が多く、朝里大橋と呼ぶ人は余り聞いたことがない。

 勝納大橋の盛り土をした勝納ふ頭海側にはかつない臨海公園がある。山側は第二期運河であるのだが、この二つを結ぶ歩行者用トンネルが勝納大橋の下を通っている。

 小樽運河の散策路は市民にも観光客にも超有名であるが、勝納川河口に作られた第二期小樽運河にも散策路がある。ただ、残念ながら小樽市民でも知らない人が多いと思う。

 最近は、この散策路からオタモイの青の洞窟行きプレジャーボートが出ている。この勝納大橋をくぐり抜けて、小樽港を出てオタモイ方面に進んでいくのだ。

 冬期間は、この勝納大橋の両側が小樽市公設雪捨て場となっている。年によっては水面から10m以上の雪山が出来上がる事もある。ちなみに、今冬は小雪でぷかぷか水面に雪が浮かぶ程度で、雪の山は一度たりともできなかった。

(斎藤仁)


※本記事の内容は2020年7月時点の情報に基づいたものです。