ネイチャーチャンバー

 ネイチャーチャンバーは、小樽築港の複合商業施設ウイングベイ小樽の真ん中に位置する、水上ステージ付きのイベント会場である。ステージの背景は、ガラス張りでマリンウェーブ小樽のクルーザーヨットが係留されているのが見渡せるという最高のロケーションを誇っている。

 過去、桑田佳祐(年上だがあえて呼び捨てとさせてもらう)のソロライブが開催された時は、2-4階の手すり前はもちろんの事、会場後ろの通路部分にも人だかりができ、立錐の余地がないとは正にこの事という状態だった。

 警備員がここは通路ですから歩行願います。と拡声器で叫んでも、桑田佳祐見たさに観客が動くはずはなかった。ほんの数曲、15分ほどのライブだったというが、ネイチャーチャンバー始まって以来の人出だったという。

 ここではGRAY、ケミストリー、ゴスペラーズ等もライブしていると聞く。基本入場無料のキャンペーン、公開録音イベントなのでこれらも桑田佳祐ライブ並みの人出だったと聞いている。

 ここがマイカル小樽として開設された平成11年(1999年)から数年間は、アマチュアも含めて、ドラム入りのバンドライブにも使用できた。しかし、建物の吹き抜け構造が災いしてか、残響音が2階以上の各テナントを悩ませた。通路を音が走り、かなり離れているテナントにも、シンバルの音だけが響いてきたという。

 それ以来、ドラム入りバンドの演奏は、基本できなくなっている。今ではアコースティックライブ、カラオケ、エレクトーン発表会等に使われることが多い。

 また、札幌で活動する地元アイドルグループ、歌手のキャンペーンが行われ、定期的に札幌狸小路にある道産子ミュージシャンを応援している「音楽処(おんがくどころ)」がインディーズレーベルのミュージシャンライブを開催しているようである。

 ステージ以外でも、各社展示会や、福祉関連イベント、青年会議所でもイベント会場として使っていた。私も何度かステージに立たせていただいた事がある。

 そしてなんといってもショッピングモールの歌姫、道産子シンガーソングライター半崎美子もこのステージに立っていると最後に紹介しておくとする。

(斎藤仁)


※本記事の内容は2020年6月時点の情報に基づいたものです。