高島小学校

 高島小学校は小樽市内の小学校で唯一、通年屋内温水プールを併設している小学校である。ほかにプールを備えている小学校は、桂岡小学校と幸小学校。どちらの小学校とも鉄骨にテントを被せているので夏季の雨風はしのげる。しかし、残念ながら冬季間は上屋テントを取り外し使用不能状態にしている。

 旧小樽駅前第3ビル内にあった小樽市室内温水プールが、小樽駅前第3ビル周辺地区再開発事業に伴い、平成19年(2007年)6月をもって閉館した。それに伴い、その代わりの役目をこの高島小学校温水プールが担う事となった。

 毎年、高島小学校プールに代わり、市内中心部に市民プールの早期建設を願う請願書が議会に提出されているのだが、毎回継続審議となり、水泳ファンの期待になかなか応えられない状態が続いている。

 ここは高島小学校のプールとして開設し、自分たちの意志とは関係なしに、小樽市営プールの役目を担わされて、利便性が悪いと言われるのも、たまったものでもないのだが・・・。

 高島小学校の沿革をご紹介する。高島小学校は、明治17年(1884年)祝津小学校の高島分校として開校している。明治22年(1889年)高島村立高島小学校となり、祝津小学校から独立している。

 大正11年(1922年)、高島村が高島町になり、さらに昭和15年(1940年)、小樽市と合併したことにより、村立、町立、市立が頭に付いた尋常小学校→高等尋常小学校→国民学校と改称していったわけである。戦後の昭和22年(1947年)、現在の小樽市立高島小学校になり今に至っている。

 祝津水族館行きのバスに乗ると、この高島小学校校舎の全景が車窓から眺めることができた。私が小学生だった半世紀以上前は、戦後建てられたモルタル2階建ての校舎がグラウンド上に建ち、そのグラウンドの真ん中から校舎に延びる長く大きな階段が、やけに目立っていた。

 高島本通り側にあったバックネットからバス通りまではとても離れていて、広いグラウンドの小学校なんだと子ども心に、バスの車窓から眺めていた記憶が残っている。私が卒業した緑小学校旧校舎の校庭が猫の額よりまだ小さかったので、余計そう思ったのかも知れない。

(斎藤仁)


※本記事の内容は2020年5月時点の情報に基づいたものです。