ガイドには載っていない隠れ家カフェ

 小樽駅から徒歩約7分の少し小道に入ったところにある、「café 色内食堂」。そのあまりにひっそりとした雰囲気は、思わず立ち止まらずに通り過ぎてしまいそうなほどだ。黒をモチーフにした、くぼんだ構造の目立たない入り口は、観光客にはあまり目に止まらないだろう。

 このお店の売りは何と言っても、リーズナブルなお値段でどこか懐かしい味、そして落ち着いたお店の雰囲気だ。
 例えば、五つの味が楽しめる‘五色団子’、定番の‘クリーム白玉ぜんざい’は各390円。和のスイーツがお手頃な価格で楽しめ、どれもインスタ映えすることまちがえなしである。ランチメニューのお弁当箱は最安値の物で590円、その他の物でも1000円以内でいただける。

 お弁当箱は素材にもこだわっており、北海道産の食材や、和牛を楽しむことができる。また、モーニングでは、ドリンクを注文すると、たったの100円で朝食を食べることができる。学生にも優しい価格で、確かな味が楽しめる。
 その他にも、本格的お抹茶や、アイスクリーム、パフェなど、どれも魅力的なメニューばかりである。

 また、こちらのお店は、朝9時から夜の9時までの12時間開店しているので、出勤前や学校帰りにふらっと寄ることもできる。
 そして、このお店は小樽市指定歴史的建造物に指定されている‘旧塚本商店’の建物をリユースしたお店であるので、レトロで落ち着いた雰囲気がとても感じられる。また、店内の小物や家具もとても素敵な歴史を感じるものであふれていて、始めて訪れても懐かしさやあたたかさを感じる。

 店内の雰囲気や、お手頃でおいしいメニューにも関わらず、知る人ぞ知るこのお店は、誰にも教えたくなくなるような、何度も通いたくなるような、そんな空間だ。店内は写真におさめたような、ゆっくりとした時間の流れを感じる。レンガ造りの老舗が並ぶ、歴史ある小樽を存分に感じ、楽しめるのは間違いないだろう。

(ごまたろう)


※本記事の内容は2018年7月時点の情報に基づいたものです。