小樽警察署

 小樽警察署は、国道と日銀通りが交わる浅草交差点を山側に上がった、富岡1丁目にある。
 この通りのさらに上には、税務署、道税事務所、法務局などがあったので、この通りも小樽商大前の地獄坂と同じように、地獄坂と呼ばれていたというが、今は誰もここを地獄坂とは呼ばない。
 ちなみに、税務署、法務局は第三ふ頭基部の新庁舎に移っている。

 気分的に余りお世話になりたくない警察署であるのだが、運転免許保持者にとっては、数年に一回は免許更新の手続きに行かなければならない役所である。

 私は、運転免許更新以外でも、その昔、社交ダンス教室が風俗営業の管轄下にあった頃、キャバレー、雀荘、ラブホテル経営者と一緒に、3年に一回の風俗営業義務講習を、この警察署に改築前の旧庁舎3階にあった大講堂で受けていた。

 その講習は、ほとんどダンス教室と関係のない内容ばかりだったので、時間の大部分、船を漕いでいたたちの悪い受講者だった。

 この小樽警察署新庁舎、第14回小樽市都市景観賞作品を受賞している。旧庁舎の面影を残しつつ、小樽の街並みに合わせて、設計されたのが評価されたのだという。

 小樽警察署でなんといっても一番有名なのは、旧庁舎の頃より小樽で最初に咲く桜として有名な、山側に植栽されているエゾヤマザクラだ。この新庁舎への工事期間中も、場所を造園業者の畑に移し、しっかり保護され、そして元の位置に戻されている。

 この桜は、ありとあらゆるSNS、マスコミ報道でも取り上げられ、私たちも、この桜が咲き始めると、小樽市内そこかしこで、桜が咲き始めるのだと、実感する事ができるのだ。

 余談だが、数年前の金曜日の夜、自身のバンド練習の帰り、この警察署の裏に住むバンドメンバーを送っていた時のこと、警察署の玄関前に数多くのマスコミ各社が陣取り、夜中だというのに、投光照明でまるで昼間の様な佇まいを見せていたことがあった。

 翌朝、新聞を見ると、この警察署裏のマンションで起こった貸金業老女殺人事件の容疑者逮捕の報が出ていた。ちなみにその時の容疑者は、嫌疑不十分で釈放され、その殺人事件は、未だ未解決のままになっている。

(斎藤仁)