緑第二大通り

 緑第二大通りは、商大通りの途中から、最上町へ抜ける約1キロの市道である。約200メートルの間を挟んで、緑第一大通りが並行に走っている。こちらは道道の幹線道路である。
 この界隈が、私が通った緑小学校、松ケ枝中学校の学区だったこともあり、私にとってとても馴染みの通りなのである。ただ、呼び名は、単に第二大通りと呼んでいた。

 後に、国道5号線を第二大通りと呼ぶことを知るのであるが、私にとっての第二大通りは、この緑第二大通りであるのだ。

 最近のできごとであるが、緑第二大通りの除雪が行き届かなくなり、ここを走る最上線のバス路線が、緑第一大通り回りに数日変更になり、問題視されていた。私が小学生の頃は、冬期間の最上線は、ほとんど緑第一大通りを通っていた。冬に雪のため路線変更になることに、何の疑問も持たなかった。

 逆に、通りの両サイドいたるところに、ブルドーザーで寄せた雪山があり、その人工雪山に上っては滑って遊んでいた。今より交通量は間違いなく少なかったから、そんなことができたのだと思う。それでも学校からは、その人工雪山で遊ぶなと注意されていた。50年も前の話しである。

 この通り唯一の銭湯だった高尚湯は解体され更地になっている。まや幼稚園を併設している浄土宗直行寺、お隣の曹洞宗正法寺はそれぞれ、改築されて立派に継続している。
 お屋敷だった松川邸は解体され、数軒の一般住宅になり、一番最上町寄りの旧荒田邸は、いまだ往時を偲ばせている。
 ここは緑第一大通りと違い、住宅街の通りであるので、目立った商店は谷平商店くらいしかなく、さらに近年、古い家屋を解体した更地が多くみられるようになってきたようだ。

 ご存じの方も多いと思うが、緑第二大通りから緑第一大通りに抜けられる枝道がなんと19本もあり、それぞれに名前が付いている。ちなみに緑第一大通り側からは、少し数が減って17本の枝道になる。その差は、合流しているのが1本と、緑第一大通りから少し外れるところに出るのが1本ということである。
 この枝道、主に植物の名前が付いているのが多く、私は、洗心橋近くのセブンイレブンの小路、紅梅通りと、商大通りに直結する朝日通りに住んでいたことがある。

(斎藤仁)