キャンドルゆらめくお店にて
観光客であふれる小樽で、落ち着いてごはんを食べたい!
そう思い立って調べると、小樽駅からそう遠くないところに良さげなお店を見つけた。「キャンドルライト&カフェ 小樽Muse」である。
ホームページにはおいしそうな料理がたくさん。さっそく予約メールを送ると丁寧な返信メールが来た。はじめてのお店はワクワクするものだ。
予約の日、日も暮れたころにお店を訪れた。
外から店内の様子を伺うと、地元の女性たちと思われる人々が談笑しているのが見えた。緊張しいな私は、意を決して扉を開ける。
すると、奥からやさしそうな女性店員さんが笑顔で迎えてくれた。ここは夫婦でお店をやっているようで、この店員さんは奥さんだろう。
席について注文をすると、間もなく先ほどの奥さんがふたつのキャンドルを持ってきた。奥さんはキャンドルアーティストとしても活動しており、こちらでは、一席にひとつ、奥さん手作りのキャンドルを置いてくれるのだそうだ。
キャンドルはどちらも背が高く、水色に青や緑のブロックが交ざっているものと、ピンクに赤やオレンジのブロックが交ざっているものだった。どちらもとってもきれいで選びかねていると、両方を置いていってくれた。あたたかみのある木のテーブルでゆらめく炎を見つめながら料理を待つ。
程なくして料理が運ばれてきた。
私が頼んだのはこの店の看板メニューの煮込みハンバーグステーキ。口に入れるとほろほろと崩れ、そのやわらかさと濃厚なデミグラスソースがマッチしてたまらない。付け合わせの野菜もやさしい甘さでおいしい。食べ終わると、小さなお皿に白玉とあずきがのったぜんざいがサービスされた。食後にさっぱりと甘いもの、これもまた、うれしい。
すっかり食べてリラックスして満足し、会計を済ませる。すると奥から、ずっとこもって調理をしていたであろうご主人が出てきた。
並んで丁寧に「ありがとうございました」と述べる2人はとても仲がよさそうで、見送られる私の気持ちはほっこりとした。
店を訪れてから会計の最後までご夫婦のあたたかさがしみるお店、観光地の雰囲気に疲れてしまったらぜひ訪れたい場所のひとつだ。
(HERO)
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※本記事の内容は2016年2月時点の情報に基づいたものです。
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