小樽のボウリング場

 「小樽には現在ボウリング場は、ウィングベイ小樽内にあるオタルボウル1軒しかありません。ぜひみなさんも美容と健康を維持するためにも、気軽なボウリングを楽しんでください」これは小樽体育協会新年理事会で小樽ボウリング協会田中理事長が、各団体の現状報告での発言である。

 小樽体育協会にはレジャー型のスポーツ団体として、私たちのボールルームダンス連盟(社交ダンス)、スキー連盟、そしてこのボウリング協会が加盟している。どの団体もレジャー多様化の中、愛好者の減少という共通の悩みを抱えている。

 さて、小樽には最盛期6軒のボウリング場があったと記憶している・・・。札幌側から朝里郵便局の向かい側にあった「朝里(ハイウェイ)ボウル」、奥沢十字街生協若松店の2階に「若松ボウル」、花園第一大通りには一番レーンの数が多かった「松竹ボウル」、花園銀座街の新倉屋向かいに「東宝ボウル」、梁川通りには「日活ボウル」があり、そして現在の運河公園の場所には「みなとボウル」があった。

 どのボウリング場が古く、またどのボウリング場から閉店して行ったのか確かな歴史はわからないのであるのだが、いつのまにか時代の流れと共に6軒すべて消え去って行った・・・。

 私がはじめてボウリング場にいったのは昭和40年代後半、中学生の頃だった。東宝ボウルに連れて行ってもらった。その頃はテレビCMに中山律子プロが毎日のように顔を出し、巷間いわれるボウリングブームといわれていた。

 ボウリング場に入場したからと言ってすぐにプレイできるのは稀で、数十分、ひどい時は何時間も待たされてからのゲームプレイであった。

 また、現在の様に得点を自動計算してくれるシステムはなく、受付でもらうスコアシートに鉛筆で自書する方法であった。ストライクを取ると2投後までプラスできるとか、スペアの時はどうだとか自然にルールを覚えて、簡単に計算して記入していたものだった。

 毎年、私たち小樽ボールルームダンス連盟では、1月末に開催する新年総会の後、新春ボウリング大会と銘打ちボウリングを楽しんでいる。ほとんどの会員が、この時だけ年に一度のプレイということなのだが・・・。

 大会終了後、意外と延びない得点に対する悔しさからか、来年のために定期的に練習しておくかと、みんなが異口同音に言うのであるが、なかなか実現できないでいるようだ。

(斎藤仁)