幸会館

 幸会館は小樽市内に数多ある町内会館のなかで秀逸の会館である。ご覧のように、どう見ても町内会館には見えない素敵な外観を擁している。おそらく市内で一番立派な町内会館である。

 ここは平成16年(2004年)10月に、現在の隣接する駐車場にあった旧会館を解体し完成した。ここを運営管理しているのは、地元の幸町会。

 小樽市総連合町会に加盟している約150の町内会の中で世帯数が千軒を超えるのが9町会あるのだが、幸町会はその中の一つである。小樽市内では大きな町内会といえる。

 幸町はかつて農業従事者を主にした60数戸の小さな集落であった。市民からの知名度もほとんどなく「常春園」と呼ばれ、長橋町会の一部に加えられていた・・・。と、幸町会40周年記念誌に記載されている。

 昭和43年(1968年)から長橋辻鉄工所の辻喜四郎氏の尽力により、宅地開発がはじまり現在の様な街並みができて行ったという事だ。

 昭和48年(1973年)完成の旧会館時代、今から15年ほど前になるが、町会女性部主催の社交ダンスサークルに、うちのダンススクールから講師を数年間派遣したことがあった。

 この新会館建設のため、旧会館が解体される事となり、そのサークルは解散してしまった・・・。ちなみに新会館は土足禁止で、残念ながら室内でダンスシューズを履く事ができなくなっている・・・。

 さて、この幸会館内部であるが、2階にステージと本格的音響機器付きの大ホールがあり、幸町会の新年会、総会、敬老会、クラブ活動、葬儀等に使用されている。その大ホール入口には大きなラウンジがあり、前述辻喜四郎氏のブロンズ像、歴代町会長写真、表彰状等の顕彰コーナーが完備され、町会の歴史が紹介されている。

 1階には、12.5畳の和室2つと60畳ほどの会議室があり、各種同好会、老人クラブ幸寿会の活動はここを使用して開催されている。

 私も幸町会が毎年8月お盆の土日に開催される「幸りんごまつり」で、ステージ回りのお手伝いをさせていただいている。そのため、毎年打合せに何度かおじゃまさせていただいている。そのたび、幸会館の立派さと管理が行き届いている様に、うれしく思うのである。

(斎藤仁)