小樽の飴屋さん

 ふらり小樽の船見坂の近くを散歩していると昔懐かしい屋台を発見した。今ではお祭り会場でも中々お会いすることの出来ない木製の屋台である。

 物珍しさに近づいていくと、後ろの建物の中から店員さんが声をかけてくれた。聞くところによると、このお店は創業100年近くになる老舗の飴屋さんらしい。色々な種類の飴があったので試食させていただくことに。。。。。

 まずは店員さんのオススメ、飴の中に餡子が入っている「ゆきたん飴」を頂いた。口の中に広がる優しい甘さと、しばらくしてから出てくる餡子の甘さがマッチしていた。

 実はこのゆきたん飴、炊いた餡を白飴で包み、細く伸ばしたものを手作業で切り分けるという伝統的な製法で作られているとのこと。

 最近はコンビニやスーパーなどで売られている「チューイングキャンディー」ぐらいしか食べてなかったので、昔よく食べていた飴のことを思い出す。

 実家の茶の間のお菓子皿にはいつも和菓子や飴などが置いてあり、兄弟でよくケンカしながら食べていた。(いつも飴を独り占めしようとして母に怒られた記憶がある)「ゆきたん飴」はその飴の子供時代の懐かしい味にどことなく似ている様な気がした。

 何種類か試食した後、私の一番のお気に入りだったゆきたん飴を購入することに。「ゆきたん飴を下さい」と申し出ると、店員さんはゆきたん飴だけでなく、試食用に他の種類の飴をいくつも付けてくれた!試食中もそれぞれの飴の解説もしてくれたし、とても親切な店員さんに巡り会えてSo Happy!

 小樽では街を歩くだけで歴史のある建物とお店に沢山出会うことができるので、もし時間があればタクシーで移動するのではなく、辺りを散策しながらゆったり過ごしてみては如何だろうか。きっと人との良い出会いもあるはず。
 ともあれ家に帰って他の飴も試食してみたがどれも美味しかったので、近いうちにまた飴を買い足しに行こうと思う。

(爪楊枝)