平磯公園

 銀鱗荘の建つ平磯岬の上に平磯公園はある。住所は若竹であるのだが、桜町と若竹町との境目に位置している。夜になるとウィングベイ小樽と、解体されてしまったのだが、ライトアップされたイルミネーションの観覧車の夜景がとても素晴らしく、格好のデートスポットだった。

 また、春のお花見シーズンにはソメイヨシノ、エゾヤマザクラ、八重桜と北海道定番の3種の桜100本ほどが咲き誇り、地域の憩いの場となっている。

 小樽市内の公園は街区公園(65か所)、近隣公園(12か所)、地区公園(6か所)、総合公園(3か所)に区分されているのだが、平磯公園は6か所ある地区公園に分類されている。ここにはグラウンドがあり、草野球やサッカーの試合が行われていた。私たち世代の中体連サッカー競技はここも会場の一つとして使われていた。

 現在は望洋に全面芝のサッカー・ラグビー場があるので、ここは使われていないのかもしれないが、当時のサッカー、ラグビーの試合は土のグラウンドで行われるのが通常であったので、グラウンドの絶対数が少ない小樽では、比較的平地に学校がある朝里中グラウンドや、ここも使われていたのだ。

 学生時代だったと思う。ある婦人団体主催の親睦ソフトボール大会を平磯公園で開催するので、選手になってくれる仲間を集めてほしいと母親から要請されたことがあった。
 まあ、ソフトボールだから大して野球経験がなくても参加できそうだからと、仲間と大いに楽しんだことが思い出される。

 また、朝野球やたそがれ野球のチームが市内に300以上あった全盛期の昭和50年代、公式戦は花園グラウンドを3面利用して行われていた。しかし、潮まつりの会場として使われる前後一か月位花園グラウンドが使えなかったので、代替地として商大野球グラウンドと、この平磯公園グラウンドが使われていた。

 ここのグラウンドは2面とれ、試合消化はできるのであるが、ライト側が50m強しか取れなく、少年野球だとちょうどいいのだが、パワーのある社会人草野球には、不向きなグラウンドではあった。

 まあ、現在の様に右投げ左打ちが主流の時代ではなかったので、チームに左打ちは多くて一人、二人いたら珍しいという感じだったので、恩恵を受けるチームはさほどいなかったようだが・・・。

(斎藤仁)