小樽海上技術学校
小樽海上技術学校は、桜町の丘の上に建つ北海道唯一の国立海上技術学校である。私が子どもだった昭和40年代は潮見台の国道沿いの海側、現在の雇用促進住宅が建っているところにあり、国道沿いに大きく「国立小樽海員学校」の縦看板が立っていた。
ちなみに平成13年(2001年)から海員学校から海上技術学校に名称変更している。
ここは、全国に4つ(小樽、館山、唐津、口之津)ある海上技術学校のうち最古の歴史を誇っている。そして、昭和51年(1976年)10月現在地に移り、残念ながら国道からは見えなくなってしまったので、あまり人目に触れる機会がなくなってしまった。
学校要覧によると昭和61年(1986年)から修業年数3年になり、卒業生は高校卒業と同等の資格が認定されるようになったと記載されている。
それ以前の私たちの年代を含む海員学校は2年制であった。北海道唯一ということもあり、全道各地から入学者が集まるので、水産高校同様この学校にも学生寮が完備されている。また、当時から学齢は高校生世代だったのだが、旧文部省の高校扱いではなく旧運輸省の専門学校扱いだったので、いくつかある部活動が、高体連小樽後志地区予選に出てくることはなかった。
私の高校時代、小樽柔道会道場に出稽古に行くと、海員学校柔道部の学生(生徒とは呼ばない・・・)も練習していて、一緒に乱取り稽古(試合形式)をしていた。道東出身で一本背負いが得意なとても強い選手がいて、高体連以外の小樽市民大会や小樽柔道会主催の大会に出場して来た時は、とても手ごわい対戦相手であった。
ちなみに現在は、前述昭和61年(1986年)から旧文部省の高等学校扱いになったので、各部活動が高体連に加盟しているようだ。
平成26年度インターハイヨット競技に、この学校から北海道代表として出場した選手がいて、お土産に開催地の神奈川県江の島がプリントされた出場記念タオルをいただいたことがある。
江差での北海道大会準優勝という肩書きで出場した全国大会であったので、期待を込めて結果を聞いたのだが・・・。聞かないでほしいというので、あえて追求はしなかったが・・・。
インターネットで大会結果を確認するとブービーメーカーだったようで・・・。その彼、この学校で多くの国家資格を取得し、現在は石狩湾新港のタグボートの会社に就職している。
(斎藤仁)