浅草寺

asakusadera_temple

 多くの観光客が行き交い、小樽運河の写真を競うように撮るのが浅草橋街園。
 なぜ小樽に東京中央線の浅草橋がある???
 不思議に思われている方も多いと思う。

 実は浅草橋のかかる市道浅草橋線(今では日銀通りの方が一般的)の山側ドン突き(一番奥)に人知れずひっそりと天台宗「浅草寺」が建っている。正式には浅草観音寺といい小樽仏教会所属の寺院である。東京の雷門で有名な浅草寺は「せんそうじ」と読むが、ここ小樽では「あさくさでら」と読むようだ。

 残念ながら門から先には機会が無く、入った事はないのであるが、浅草寺前は商大通りから船見坂方面に抜ける近道で、車で門前を通った回数は数知れずある。

 コンクリート製の門から中を覗くとうっそうとした柳の樹とこじんまりとした本堂が目に入り、怪談に出てくるような・・・、いやいやそうではなく・・・、古刹感満載である。

 境内から湧き出た水が道路を濡らしているのはいつものこと。冬になると凍結するので、歩行には注意が必要とここの横に住む方が言っていた・・・。

 ここには小樽市指定有形文化財の木造「聖観世音菩薩立像」が安置されている。平安時代中ごろ、10世紀後半の作、道内最古の仏像と写真右側案内板に記載されている。なんでも京都の聖護院にあった宇門院から明治20年代後半に小樽にもたらされたと小樽市HPに記載されている。

 この浅草寺から富岡跨線橋手前の小樽警察署までを、商大通り同様地獄坂と言っている。警察署、税務署、検察庁、法務局、道税事務所等、庶民にとって怖いお役所があることに由来しているのであるが、坂と呼ぶにはいささか無理があるゆるやかな勾配である。ちなみに税務署と法務局は港の合同庁舎に移転している。

 国道とこの通りの交差点を浅草交差点と呼び、そこに架かる歩道橋は、浅草横断歩道橋と名付けられているが、ここが浅草通りと呼ぶのと同様、市民も意外と知らないようだ。

(斎藤仁)