小樽のビリヤード場
小樽駅から徒歩5分ほど都通にその場所はある。球を打つ音がきこえてきそうだ。
そう、そこは小さなビリヤード場である。
建物の階段を登り3階にある。
そこに入ればおじさん、おばさんが優しく親しげに迎えてくれる。
久しぶりだね、打ちに来たのはいつ以来かなと言われたり。
お久しぶりです、3ヶ月ぶりくらいですかねとこちらも返事をする。
そんなたわいもない会話をするのもこのビリヤード場の楽しみの一つでもある。
コートを脱ぎ、カバンをおいていよいよ球を打ち始める。
まずは自分が使うキューを選ぶ。今日はこれにするかな、やっぱりもっと短いこっちにしようかな、それともこの黒いやつにしようかな、そんなことを言いながら自分の好きなその時の気分にあったキューを選ぶ。
キューを選んだら球を並べる。今日は何をする?やっぱりナインボールじゃない?
ビリヤードの定番と言えばナインボールである。初めて教わったのもそういえばナインボールだったかな。
そしていよいよゲームスタート。ゲームを続けるもなかなかうまくいかない。久しぶりにやっているせいで感覚を忘れてしまったいるからだろうか。
そんなことを思っているとおじさんが声をかけてくる。ここをこうするといいぞと身振り手振りで教えてくれた。皆も熱心に聞く。こういったさりげなくかつ熱く教えてくれることもここの魅力の一つではないか。
すっかり感覚を思い出しゲームも盛り上がってきた。もう一回やろうぜ。じゃあ次はエイトボール行こうか。これまた盛り上がる。みんな真剣だがとても楽しそうだ。これは真剣勝負であり楽しい遊びでもある。
そんな僕らの横ではおじさんたちも球を打っていた。様々な会話しながら球を打っている。そこにビリヤード場のおじさんも加わり球を打ち始めた。やはりうまい。
ここはいろんな人たちが集まりコミュニケーションの場の一つとなっているのだろう。そんなこんな時間もあっという間にすぎていく。じゃあ最後に締めのナインボールいくかという声がとぶ。やはり最後というのは気合が入る。先ほどにも増してみんな本気である。そしてゲームが終わった。終わった後はとても気持ちがいい。
ありがとうございました。また来ますと言い残しビリヤード場を後にした。
(しみ)