雪の勝納川を眺めてみました
先日、冬の勝納川を橋の上から眺めてみると、ふわっとした真っ白な雪に囲まれて流れる川が、何とも清々しい景色を見せてくれていました。
私は勝納川の近くに来ると、そういう風景が見たくて、ついつい橋の上から川を覗き込んでしまうんですよね。
小樽市内には大きな川は流れてないのですが、二級河川の勝納川は、小樽の中では大きな、そして、市街地を流れているものの、下流においても自然の姿を多く残す川ですよね。
勝納川は季節それぞれの表情を見せてくれて、雪の無い季節であれば、川沿いに整備された散策路をのんびりと歩くことができるのですが、もちろん、雪の季節は川沿いに降りることはできません。
なので、人の立ち入った様子のない、真っ白に積もったままの雪に囲まれる冬の勝納川は、余計に自然に溢れる姿に見えるのでしょうね。
その真っ白な雪の合間を縫って流れる川の水面は、晴れた日などはキラキラと輝き、何ともいい眺めなんですが、そのような冬の川の景色もまた、北国ならではですね。
上流には市民にお馴染みの奥沢水源地があり、天神・奥沢方面から市街地を流れる勝納川には、かつてはその豊富で綺麗な水を求めて、小樽の様々な産業を支える工場が建ち並んでいたとのことです。
現在もミツウマや第一ゴムの工場が建ってはいますが、最近はそのような工場も少なくなってしまい、勝納川周辺は昔に比べてちょっと寂しくなってしまったかもしれません。
そういうこともあって、川の様子を改めてじっくり眺める機会というのも、あまりないのかもしれませんが、ふと川を覗いてみると、そこにはなかなか素敵な眺めが広がっていて、小樽にもこんな風景があったのか、と思うかもしれません。
この原稿を書いている3月上旬は、まだまだ周囲は雪深いですが、あと一ヶ月もすれば、雪も解けて、周囲の景色も春を迎えて一変し、勝納川は雪解け水で勢いよく流れていることでしょう。
写真:小梅太郎の「小樽日記」
(小梅太郎)