坂の上のラジオ局
みなさんはFMラジオをお聞きになるだろうか?
FMラジオとはしばしば地域的なコミュニティFMとして扱われているもので、北海道ではAIR-‘GやNORTH WAVEがおなじみである。
ここ小樽にはFMおたるがあり、市内ほぼ全域で聴く事ができる。
FMおたるは坂の街小樽にふさわしくラジオ局自体も坂の上に立地しており、場所は違えども同じく坂の上に立地する小樽商科大学に通う私にとって、共通感がありどこか心懐かしいものとなっている。
私はかつて、このFMおたるでラジオ番組のパーソナリティを務めていた。
職員のみなさんが優しいのはもちろん、特に感動したのは、聞いてくださるリスナーのみなさんの優しさだった。
みなさんは、自分の街のコミュニティFMが、どこにあるか知っているだろうか?
日常的にラジオを聞いているという人でも、街のどこにラジオ局があるかというのは案外わからないという人が多いと思う。
FMおたるでラジオをしていた当時、驚いた出来事があった。
それは、リスナーの方がラジオ局に訪問してくださる、ということだ。
番組内で募集したノベリティの当選者がプレゼントを引き取りにきたり(配送したりしないんだな、と驚いた)、差し入れをしに来てくださったり…。
そして職員の皆さんも「○○さん(ラジオネーム)お久しぶりです」と話をしていた事から、それが日常的な風景である事を知り、本当に街に根付いたラジオ局であるんだなということがわかった。
始めに言った通り、FMおたるは坂の上にある。
リスナーの方たちは、ラジオを聞くという能動的な行為をしてくださった上に、その上で坂を上り会いにきてくださっているという事だ。
小樽の人たちは本当に優しい人が多い。
ラジオを放送していた頃は、学生に番組を任せていただける職員の方はもちろん、こうしたリスナーの人たちの優しさのおかげで放送を行う事ができていた。
坂の上のラジオ局。
みなさんも自身の街のコミュニティFMを一度聞いてみてはいかがだろうか?
そこには地域密着の暖かさがあるはずだ。
そして、小樽を訪れた際には是非一度FMおたるを聞いてみてほしい。
(hatie)