らー麺京や

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 北海道といえば、ラーメン。そしてやはり、ここ小樽もその例外ではない。

 人気ラーメン店はいくつかあるが、中でも私がよくいくお店が「らー麺 京や」だ。このお店は、私の通う大学から歩いて約35分という場所にある。35分というと遠く感じてしまうかもしれないが、大学から駅までの道のりが30分弱なので、決して遠くはなくむしろ行きやすいのである。そういうわけで、このお店は大学帰りに友達と食べに行くにはうってつけなのである。

 ラーメンは、塩・醤油・味噌から、それぞれあっさり・こってりの二種類から選べる。私はいつもあっさり味噌を注文する。味噌味のコクがありながらも、脂がしつこくない、あっさりとした味わい。こってりとしたラーメンの苦手な私も胃もたれを起こさない。とてもおいしい。そして、もう一つ私が好きなのはお店の佇まいだ。あたたかみの感じられる木造になっており、店内も清潔感がある。小上がりがあるのも魅力だ。

 大学で、遅くまで友人たちと勉強をした後。テストが終わった後。そんな時にみんなで食べる京やのラーメンは格別に身に沁みる。一口ちょうだい!と言って違う味のスープをあじわえるのも大人数の醍醐味だ。派手に遊んだりせずとも、こういった何気ない仲間との時間の共有に幸せを感じる。

 美味しいラーメンを堪能して、会計をすると、レジの横に棒付きキャンデーがおいてあるのが目に入る。これはなんと、無料でサービスしているものなのだ。ごちそうさまでした、といってサッとアメをいただく。帰り道に大学生が揃いも揃って棒付きキャンデーを舐めながら歩いている姿はすこし滑稽だ。しかしこれも京やの醍醐味のひとつと、私は思っている。ラーメンのあとに食べるフルーツ味キャンディーはとてもおいしい。そうして、いつも暗い道をみんなで歩いて、駅でバラバラに別れて帰る。棒付きキャンディーが、共有した時間の証のように感じられながら、JRに揺られるのである。

(Keroko)