ラーメンみかん

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北海道の短い夏が終わり、朝晩はひんやりとするようになりました。冬が苦手な私にとっては、寒い季節へのカウントダウンが始まったような気がして、少しくじけそうにもなるのですが、同時に、季節の変わり目の雰囲気にワクワク感も感じます。雪が降る季節まではまだ猶予があり、紅葉などの美しい景色も目にすることができる、散策にはもってこいの時季です。

奥沢水源地から国道393号線に沿うように市内を流れる勝納川は、秋になると産卵のためにサケが上ってきます。河岸に降りて歩けるようになっているので、とても良い散歩コースです。

勝納川沿いには、おなじみの「南樽市場」があります。ここは小樽市民の台所で、新鮮な魚や肉、野菜などが売られています。私もちょくちょく買い物に行く場所です。新鮮な品物の魅力はもちろんですが、市場独特の雰囲気も好きです。

さて、南樽市場の並びに、「みかん」という名前の店があります。この店、飲食店なのですが、なんのお店か想像がつきますか?
ラーメン屋さんなのです。

私は初めてこのお店を見たとき、
「なぜラーメン屋さんで、店名がみかんなの??」
と驚いたことを覚えています。
「スープの隠し味にみかんがはいっているとか?麺がみかんの色とか?デザートにみかんがでてくるとか?」
と、色々考えましたが、百聞は一見に如かず、食べてみることにしました。すると、とてもおいしいラーメンでした。「みかん」の気配はどこにもありません。
それもそのはず、「みかん」は漢字で書くと「未完」で、そこには、今の味が完成形ではなく、これからもおいしさを追求し続けるという意味を込めているのだそうです。
なるほど。納得です。

いわゆる北海道ラーメンのほかに、「昔ラーメン」もあり、こちらもあっさりしていてお勧めです。
南樽市場での買い物がてら、また、勝納川の散策がてら、お昼にラーメンで温まるのもいいですね。

(川)