絶品のオムビーフ

zidaiya

小樽商科大学へ入学し、地元を離れ、小樽で一人暮らしを始めました。
4,5月はサークルもまだ忙しくなく、とにかく暇だったので
おたるのガイドブックを眺めては、あちこちと歩いて出かけていました。
いろいろなお店に行っては、ごはんやスイーツを食べていたので太りましたが…笑
小樽にはこじんまりとした個人経営の飲食店も多いような気がします。

その頃に行ったお店で印象に残っているのが南小樽にある「時代屋」。
ガイドブックに載っている“オムビーフ”の写真に惹かれて足を運びました。

お店に入って、席についたら早速オムビーフを注文。
出てくるまで店内を見回したりして待っていると、テーブルに一冊のノートが置いてありました。
開いてみると、お店へ来たお客さんたちのメッセージがたくさん書いてありました。
“美味しかった!”、“また来ます!”などなど…
いろんな人に愛されている店だということが伝わってきました。

ノートをゆっくり眺めているうちに注文したオムビーフが目の前に運ばれて来ました。
じゅるっ…!!
一口食べて、オムビーフとはこんなにおいしいものなのかと、それはもう感動しました!

もくもくと食べ続けましたが、なかなかのボリュームで、少々ペースダウン。
そんな私を見かねてか、お店の方が私に話しかけてくれました。
大学に入学して、小樽に住み始めてからまだ1か月ほどだということを話すと、
いろんな学生のエピソードを聞かせてくれました。

お店の方は、多かったら残してもいいよとおっしゃってくださいましたが、
あまりにも美味しかったので、残す気などさらさらなく、すべて頂きました。

お店を出るころには、おじさんが入ってきて、お店の方と談笑しながらメニューを注文していました。
きっと常連客さんなのだろう…
なんだか温かいなぁ~

そんな風景が、一人暮らしを始めたばかりで、すこし心寂しかった私の心をじんわりと温めてくれました。
ぜひ、小樽のごはんを食べて、この街の温かさを感じてほしいです。

(ぴょこ)